PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第216号)

第216号  感動

 若い時はその活発な生命力で逆境を乗り越えて余りある力を発揮する。しかし年齢を重ねると、生命の宿命からそうもいかない。でも長年積み重ねた経験と勘は逆境を乗り切る知恵を持つ。

 私の勤務していた開発途上のある地域では、青年海外協力隊員とシニア海外ボランティアが伴(とも)に活動していたが、相手国の人を巻き込んだほほ笑ましい交流が忘れられない。

 それは協力隊員が撮影したビデオを見てのこと。南の国は年中暑いので、夏だろうが冬だろうが、季節がわからないまま過ぎていくのだが、確か年の暮れに関係者がたくさん集まった時だったと思う。写された映像は一人のシニアボランティアが 何かのイベントで人が多くいる中で盆踊りを披露し、その後を地元の人々がまねて踊り歩くというもの。見ていると、その列がどんどんどんどん長くなっていくのだ。ビデオからうかがえるのは、そのシニアボランティアが長くなった列に気づかないほど、踊りに没頭している様子。そして何よりも列に加わっている人々がとにかく楽しそうなのだ。

 私を含め、ビデオを見ていた人達は初め大いに笑ったのだが、だんだん涙が出てきてしまった。援助に来た人と援助を受けている人とが一緒に踊っている光景があまりにも嬉しかったのだ。温かな人の交流が国の違い、人種の違いを吹き飛ばしてくれる瞬間だった。 (T.M.)

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