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第224号  国際ボランティアデー

「触らないで!これは俺一人でやる」・・・。
 12月5日は国連が定めた「国際ボランティアデー(経済・社会開発のための国際ボランティアデー)」だ。1995年12月初旬の週末、私が青年海外協力隊員として活動していたボツワナの首都ハボローネでも、各国のボランティアが集まって記念のイベントをやろうということになった。協力隊や国連ボランティアの他、米国、カナダ、デンマーク、オランダといった国の関係者が話し合って決めたテーマは、「ストリート・チルドレンと一緒に汗を流そう!」だった。

 日本で言えば幼稚園から高校くらいまでの年齢のストリート・チルドレンに集まってもらい、年少の子供たちとは街のごみ拾いを、年長の少年たちとは町行く車を洗う。最後に炊き出しご飯をみんなで食べながら、洗車の稼ぎをごみ拾いに加わった子供たちも含めて平等に分けるというものだった。バケツやごみ袋など必要な道具や食材は、企業をまわって提供してもらったものだ。

 当日朝、最初は半信半疑で加わっていた子供たちも、時間が経つにつれて次第に打ち解け、盛り上がってきた。歌いながら通りに落ちているゴミを袋に入れる男の子、水をたっぷり含んだスポンジで勢いよく車を拭く姿も。その中で、洗車に加わっていたリーダー格の少年から出たのが冒頭の言葉だった。

 「いままで何かをやり遂げたことはなかった。でも、この車は自分一人で最後まで責任もって洗いたい」。黙々と車と向き合う彼。30分後、ピカピカに磨きあがった車が私たちの目の前にあった。

 国際協力の仕事をしていると、時に相手の遅い対応や関心無さそうな反応に苛立つことがある。しかし、そんな時、私はいつもボツワナで洗車に加わった彼のことを思い出す。
 やる気がないのではない、能力がないのでもない、彼ら・彼女らが目覚め、気づき、懸命に取り組もうとするツボはきっとある。そのようなツボを探し当てて、刺激することも協力隊員やシニア海外ボランティア、専門家、それに国際協力に関わるすべての人々の役割なのだ。

 今日も世界の各地で、日本人ボランティアたちの奮闘は続く。国際ボランティアデーの晩酌は、そんな人たちに思いを馳せながら乾杯しよう!(結局、飲む理由探しでしょって?いやそんなことは決してなく…。)

 それにしても、ボツワナで当日集まった外国人ボランティアのほとんどは日本の協力隊員。国連も含め他国からの参加者はそれぞれ1〜2人、中にはゼロの国も。他の国のボランティアって案外結束力ないのねえ。彼らのツボを押すのが一番難しかったのかも…? (G.F.)

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