PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第250号)

第250号  アナログな情報化

 情報社会である。
 巷には、価値のある情報、価値のない情報、本当の情報やウソの情報、我が家のペットから地球外生命体の話まで、情報に溢れている。
 そして、昨今のソーシャルメディアの流行、情報端末の発達・流通を経て、その情報化社会に拍車がかかり、情報を取捨選択する力、その取捨選択した情報を利用する力が、現代社会では強く求められていると感じない日はない。

 「情報化社会」という言葉(単語)は私が物心ついた頃から使われていたような記憶がある。1980年代に販売された書籍、おそらく外国の書籍の翻訳版だったと思うが、出版される際に世間が大きく取り上げたことがキッカケで「情報化社会」という言葉を日常的に耳にするようになったと思う。カタチを持たない情報に価値が生まれ、より多くの情報を持ち、操る人たちに富が集まっていた。
 しかし、(情報端末の発達を含む)インターネットの普及により、多くの情報に、多くの人が触れられるようになった昨今、これまで情報を収集し、操作して繁栄してきたものが急速に勢いを失い、そして、自然の流れとして、次のステージが作り上げられている。

 しかし、いくら時代が情報化社会を追い越して次のステージに進もうと、どれだけインターネットで多くの情報を公開しようとも、その情報の受け手がその情報を理解できなかったり、適切にアクセスできなかったり、本当に届けるべきところに届いていなかったとしたら、どれだけ有益な「情報」であろうとも、まったく意味がなくなってしまう。

 特に、今回の東日本大震災で避難している方々にとって「情報」は、自身の健康、今後の生活、身の安全などを守るため本当に必要とされているものであろう。そこで、政府では高齢者や一人暮らしなど、情報が行き届きにくい被災者のために、特別にWebサイト「【手渡し】大切なお知らせ」を作成している。
 その情報の「広め方」は、情報化やIT等、昨今の情報伝播方法とは一線を画す「手渡し」であり、その情報伝播の一端を担うのが、被災地に向かうボランティア自身であるという点が非常に興味深い。

 PARTNERコラム読者の皆様が、今後、活動を行う被災地で必要だと思う情報をプリントアウトし、それを現地で情報を必要としている人に手渡す。被災地で直に活動するからこそ出来る「情報化」である。時間や便利さにおいては、ITとは比較にならないが、必要としているところに、必要な情報を体温や息遣いとともに届けて欲しいと願う。 (K.N.)

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