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第293号  汗を流す日本人

すでに多くの方々が目にされたことと思いますが、4月17日の毎日新聞(Web版:毎日jpにも掲載)は、退任された緒方貞子前理事長の功績をたたえる式典がこの日行われ、野田総理や森前首相をはじめとする与野党の要人や在日大使館関係者多数が出席した旨を報じていました。長きにわたりJICAを指導された緒方前理事長が、前職であるUNHCR高等弁務官としての功績とともにJICA理事長としての功績を賞揚されることは、職員としてとても誇らしい気持ちになるものです。特にその記事の中で小生が注目したのが、挨拶をされた野田総理が「東日本大震災後の各国からの支援についても、世界の最前線で汗を流す日本人がいたからこそだ。」との評価を述べられていたことです。

このところのODAに対する強い風当たりの中で「意気消沈」とはいえなくとも、JICA関係者全体に、なんとなく沈んだ雰囲気が漂っていたところ、「総理はやはり見ていてくださったのだ」という気持ちで少し明るくなったものです。

「世界の最前線で汗を流す日本人」というのが、必ずしもJICA関係者を指しているものではもちろんありませんが、開発途上国の協力の前線で額に汗して頑張っている日本人として、まずは青年海外協力隊員をはじめとするボランティアやJICA専門家として活動する関係省庁や自治体、開発コンサルタントのみなさんが含まれていることは間違いありません。そして、開発途上国の一般市民・庶民の人たちは、こうした国際協力に携わる「最前線」の日本人を通じて、日本と日本人に対するイメージを形成するわけです。

すべての専門家や協力隊員が、日本人の中でも特に人格的に優れた日本人であるとは決して思いませんが、多くの日本人が最も共通して持っているであろう資質(それは時に裏面で日本人の弱さにもつながる危うさはあるものの)、誠実さや愚直なまでの律儀さをもって現地で奮闘している彼らの姿を現場で見ていると、やはり総理をはじめとする国政を預かる皆様にも、彼らの奮闘ぶりを支え・励ましてほしいと願わずにはいられません。国威発揚の場はオリンピックだけではありません。専門家の方、ボランティアの方のひとりひとりの行動・言動が世界のいたるところでの日本と日本人の「品位」を守っていると心底思うのです。そしてJICAの中でも彼らをサポートすることを仕事として与えられていることをとても嬉しく思っております。

頑張れニッポン!!(E.I.)

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