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第314号  その後

ドキュメンタリー映画を見ていると、結末の後に物語のその後として、後日談の字幕トリップが出ることがある。映画ではもっとも面白い一部だけを切り取り観客に見せる(大河ドラマは別だが)。けれど主人公に感情移入するような面白い映画だと、その後が気になる。

海外での仕事は面白い。単調ではない。思い通りにいかないこともある。ドラマにもなる。けれど、面白い後、ドラマの後、その後がある。

昔、小学校を建てる案件を担当した。現地に行き、床で授業を受けている子供を間近に見る。校庭から既存の学校の写真を撮ろうとすると100人位の子供が砂煙をあげて駆け寄ってくる。そんなことを体験すると、案件担当から外れたり、異動しても、その後が気になる。新しい学校は計画通り建っているだろうか、壊れていないか、子供たちはきちんと通っているのか、頑張って勉強しているのだろうか。うまくいっていない部分もあるだろう。もう十数年前のことである。立派に仕事をしている子供もいるだろう。

他方で、今の仕事では、海外へこれから派遣される専門家の方々を毎日のように見ている。専門家の方々についても、その後が気になる。専門家として派遣された後、皆さんは問題なく活動されているだろうか。面接の時にすごいやる気を見せていた方は、くじけていないだろうか。時々、事前勉強が少し足りないなと思わせられる方もいらっしゃるが、現場でこんなはずじゃなかったと思っていないだろうか。そんなことを考えて不安になることもある。

ただ、専門家としての現地での活動も気になるが、専門家としての活動を終えられた後、帰国後のことも同じ位気になる。日々の面接では、候補者の方々とは短い時間ではあるものの様々な話をする。それまでの国内でのご経験を伺うことも多い。国内で立派なご経験をお持ちにも関わらず、思い切って今の仕事を辞めると言われる方も多い。専門家業務は殆どが期間限定のものである。某映画のようにシリーズものになるとは限らない。それまでの仕事を辞めて来られる方々は、専門家としての活動を終えて、帰国した後も派遣前以上に充実した日々を過ごされるのだろうか。大変気になってしまう。

グローバル人材のニュースを毎日のように目にする。中小の民間企業も海外に進出しようとしている。専門家の経験は昔よりも遥かに活かせる環境にあるかもしれない。国際機関等で働かれる方ももちろんいる。けれども、やはり心配である。国内では未だ所謂ガラパゴスのような状況も多く、流動性が高いとは言い難いと思う。専門家になった後も、終わられた後も、この方なら大丈夫、心配ない。専門家になっていただくことが、開発途上国にはもちろん良い。この方自身のその後にとっても良い。このように思える方々を応援したくなる。 (K.K.)

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