PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第327号)

第327号  国際協力の世界を目指す皆さんへ

PARTNERニュースをご登録いただいている皆さま、こんにちは。
皆さまへのアンケートのお願いなどで、時折、実名を晒しております国際協力人材センター長の江種です。
2012年の暮れも押し迫ったなか、私事で恐縮ですが、当方は、今月末をもちまして、当センターを離れることとなりました。
皆さまにおかれましては、PARTNERを企画・運営する国際協力人材センターにいつも変わらぬご支援いただき、あらためて感謝申し上げます。
今日が最後の日となりますので、4年4カ月の勤務を振り返って、これから国際協力の世界を目指す若手の皆さんへ、以下独り言です。

在職中は、主催するセミナーやキャリア相談を通じ、国際協力に参加を希望する多くの方々と接する機会を得ました。若い方々を中心に、皆さん、開発へ賭ける志も高く、内向きと言われがちな昨今ですが、頼もしい限りです。

そのようななか、水を差すようで心苦しいのですが、国際協力の世界で生きていく現実が、如何に厳しいかを伝えるようにしています。国際協力の世界で、いわゆる生業(職業)として携わっている人たちは、2〜3万人程度と言われています。日本の労働人口を概算6,700万人程度とすれば、0.1%にも満たない市場で、トヨタ自動車の社員7万人弱にも遠く及びません。日本に限って言えば、ODA予算も先細りで、若手が研鑽をつむ機会も減少しています。
それでいて、求められる資質は、高度な専門性に高い語学力など、誰でもができる仕事ではありません。スペシャリスト系を目指すなら、開発コンサルティング企業に所属しない限り、仕事は契約ベースが多くなりますし、即戦力人材が各機関から求められますので、常に自己研鑽が求められ、公示・公募など競争でポストを勝ち取る必要があります。

このような環境のなかに皆さんは飛込もうとしているのです。覚悟して臨んで欲しいと思います。専門性を深めるために海外で修士や博士を取得しようと思えば費用も相当かかりますし、専門と一貫した実務経験を積むには、何年もの月日を要します。本当に生涯にわたって職業として国際協力に関わっていきたいのか、それとも生業とは別に余暇を利用してボランティアとして関わることで十分なのか等、それぞれ意義のあることですから、自分でよく考えて判断していただければと思います。

他方、そういった厳しい環境、小さな市場規模ながらも、自己研鑽を怠らず、高い評価を得て、引っ張りだこの人たちが数多くいらっしゃるのも事実です。
国際協力は、他の職業に勝るとも劣らない魅力のある仕事です。開発途上国の国造りに自ら参加でき、現場では、組織や人々の「変化」に貢献、そして、それを体感できる機会にも恵まれます。

いつか世界のどこかで、皆さんとご一緒に仕事ができる機会を祈りつつ、国際協力人材センターは、今後も皆さまに少しでもお役にたてるよう努力してまいります。 (T.E.)

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