PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第331号)

第331号  原点

慌ただしい年末年始を過ぎると、はや年度の変わり目も間近です。

新しい年、新しい年度を迎えるたびに、誰しもが、この1年でできたこと、できなかったことを振り返り、次の1年に取り組むべき課題、挑戦を書き出して、思いを新たにします。

冬休みに子供が、「働いている人に、その仕事を選んだ理由や、やりがいをインタビューして結果をまとめる」という宿題を持ち帰ってきました。一番手近な大人ということで、結局親がインタビューを受ける羽目になるのですが、先入観なく正面から投げかけられる質問に、どきっとしている自分を発見しました。

『なぜ国際協力という仕事に就こうと思ったのか』

今は昔、青年期を過ごした1970年代は、高度経済成長で街や暮らしが大きく変化し、豊かな社会が現れる一方、公害問題を始めとする社会問題もクローズアップされていました。世界的には、資源ナショナリズムが席巻し石油ショックが起きるなど、南北問題や新国際経済秩序の議論も大きく盛り上がった時代であり、社会正義が問われました。「少しかもしれないけれど私自身が何かできることはないか。」と考えたことが、国際協力という仕事に就いたきっかけであった気がします。

(子供の黒い瞳がこちらを見上げます。「…いま、それはできているのだろうか…」)

『仕事をしていて一番やりがいを感じたのはどのようなときか』

掘立小屋の学校でもいきいきと目を輝かせる子供たちが、雨風の吹き込まない学校に通えるようになったとき? 雨期になるともう車が入れず人も物資も滞りがちな田舎に通年通行可能な道路が通じたとき? 町の病院まで何時間もかかる村にあるヘルスセンターの看護師がしっかりとした技術を身につけられたとき? 日本に水道の研修に来た途上国の公務員が水道の施設や仕組みはもちろん日本人の生き方、働き方こそに感心したと話したとき? 帰国直前のボランティアが、自分たちがこの国にできたこと以上に相手国の人に受け入れられ育ててもらったと涙交じりに語ったとき? 国の大臣以下しっかりとした計画の下に社会の発展に取り組む姿を見たとき?

(子供が「ふーん」というような表情を見せます。「…自分は自分の役割を果たせているのだろうか…」)

みなさんの原点はどのようなものでしょう? 時には、原点に戻って自分を見つめ直したいと思います。 (H.T.)

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