PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第353号)

第353号  専門家になるために、押さえておくべき5つのポイント

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 PARTNERには、「専門家になるためには、どのような経験を積めばいいのか。求められる能力は何か。」という相談がよく届きます。特に、国際協力の世界で働く上で「この道を進めばいい!」という明確なものがないというのが難しいところです。ただ、道は様々あっても、専門家として押さえておくべきポイントはあるようですので、今回ご紹介させて頂きます。

1.軸となる専門性

 やはり「専門家」と名乗るからには、「私の専門は●●です。」と言えるものがなくてはいけないようです。学歴社会の風潮が強い途上国では、専門性をアピールする上では、修士や学位(博士号)があることも強みになります。いずれにせよ、ある程度の専門性を身につけていることが大切。まずは、ご自身が関心のある分野を探してみることが第一歩かもしれません。


2.語学力

 英語は、途上国で仕事をするうえで、基本中の基本です。専門家は、プロジェクトの顔として途上国の政府機関や住民、他ドナー機関に、プレゼンテーションや交渉をする場が多くあり、意見をきちんと伝えることが求められています。英語に加え、フランス語、スペイン語等を操れれば、更なるアピールポイントになります。


3.途上国での実務経験

 専門家とは、現場レベルで途上国の「国づくり、人づくり」を体現する重要な役割を担っています。だからこそ、まずは途上国にいる人々、生活習慣・文化を理解し、どのようなニーズがあるかを把握するため、現場経験(最低3〜5年)を積むことが専門家として必須です。


4.コミュニケーション能力:協調性・柔軟性

 基本的に、複数の日本人専門家と途上国の人たちがチームを組んでプロジェクトを行います。そのため、様々な性格の人とコミュニケーションが取れる、協調性のある人材が求められます。また、ご存じの通り、途上国には多くの不安定要素があります。色んな困難が起きても、冷静かつ柔軟に対応できる人でないと、現地での活動は難しいのかもしれません。これは、専門家に限らず、国際協力の分野で働きたい方にとって重要なことと言えると思います。


5.現場での総合力

 日本は分業体制がはっきりしているので自分の専門分野のことだけをやればいいのですが、途上国の現場に出れば、そこは「ナイナイづくし」の世界。そうした中で、専門家の活動・成果が途上国の中で活用され、草の根レベルまで裨益する仕組みを考え、実践するためには、自分の専門分野だけでなく幅広い知識が求められます。具体的には、途上国の複雑な課題を紐解き、現場で得られる様々なリソースを組み合わせ、解決策を模索する“現場の総合力”です。そのためには相手国政府の政策・計画・行政制度、JICAの取組み・協力方法(スキーム)、他の援助機関(国連、ドナー機関、NGO)、民間セクターの動向にもアンテナを張って、情報収集できる専門家が求められているのかもしれません。

 

 これらのポイントは、国際協力で働きたいと考えたことがある人であれば、どれもよく聞く内容かと思います。しかしながら、専門家になるためにはやはり重要なのです。
 冒頭でお伝えしました通り、専門家になるための道は定まっておらず、正解はありません。上述のポイントを参考にして頂きながら、皆さんのやり方でぜひ挑戦して頂ければと思います。(A.T)

【参考】2013年7月20日開催予定の「国際協力人材セミナーin東京」では、専門家経験者にもお越し頂き、歩んでこられたキャリアパスについてお話して頂きます。専門家の仕事に興味がある方は、ぜひ色んな人のキャリアを参考にしてみてください。(※既に本セミナーの申し込みは締め切っておりますが、動画配信を検討中です。)
また、過去の国際協力人材セミナーレポートでも、専門家のキャリアパスについて紹介しております。
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