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第355号  近年の日本サッカーから見える国際協力

今年6月には、2014年サッカーワールドカップのプレイベントとして、コンフェデレーションカップがブラジルで行われました。地元ブラジルが、ネイマール選手等の活躍もあり、優勝しました。日本は、リーグ戦初戦でブラジルと対戦し敗れましたが、今後に向け色々な課題とヒントが見えたとされるのは、新聞等のスポーツ欄の厳しくも温かいコメントの通りです。
 

近年の日本のサッカーの歴史を振り返ると、1968年メキシコ五輪で日本は銅メダルを獲得しましたが、ワールドカップに関して、1994年アメリカ大会の最終予選では涙を飲み、1998年フランス大会で初めて本選に出場し、アルゼンチン、クロアチア、ジャマイカに敗れました。それから、15年、来年のブラジル大会を含めると5大会連続でワールドカップに出場し、これは古い世代の自分からすれば素晴らしい快挙です。今日では、ヨーロッパのプロチームで活躍する日本人選手も出てきましたが、ここに至るまでには日本サッカー協会を中心にした強化体制、1993年Jリーグ発足、ブラジルから戻った三浦知良選手等の世代の牽引・意識改革、中期的な人材育成が見られます。

国際の場で見ると、サッカーでも国際協力の仕事でも共通するところが見て取れます。一つ目は、新しいものを吸収・咀嚼し行動変容を生じ、人材を育成するには時間がかかる点。二つ目は、異なる文化、色々な国籍の人と一緒に同じ目標に向け取り組む時に、地道に練習し、勉強し、積み上げる仕事の姿勢の重要性。今の仕事、技術に関して国際的なスタンダードを意識しながら高めていくことは大事で、必ず役立ちます。三つ目は、会議等で日本以上にPR・強調していかなければ仕事がうまく進まないところはありつつ(サッカーでも、パスを回してもらえるようになるまで、ボールを取りに行く一層の積極性としつこさが重要)、相手から信頼を得て、協働で取り組んでいくことは、日本の仕事でも国際的な途上国の仕事でも大事に思えます。国際的に活躍している人材を見ていると、日本と異なる文化や社会、価値観への柔軟性とともに、信念や頑固さ、続ける努力(例:基礎の定着、予防保全・維持管理がより重要)の両方をバランスよく併せ持つことが、非常に大事に思えます。

言わば、国際協力専門家として日本のサッカーを導き結果を出した外国人コーチは、ドイツ・クラマー氏、オランダ・オフト氏、フランス・トルシェ氏、ブラジル・ジーコ氏等沢山おられます。受け入れ側(日本)の社会背景を理解しつつ人材、体制、意識等の課題を見抜き、適切な助言を行い、自立発展を促し、人材を育成することはやはり難しく大変ですが、こうした異なる文化や社会を乗り越え、新たなものへのチャレンジ、新たなものを創造する可能性への一助が国際協力の素晴らしさであると、今回のコンフェデレーションカップを見て改めて感じました。 (M.Y.)

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