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第357号  JICA研修事業の成果

今から10年前、スリランカ事務所勤務時代の出来事。当時スリランカは反政府勢力との内戦、停戦を繰り返している頃だった。

当時、反政府勢力の影響が強かったスリランカ東部への地方出張の行き帰りで立ち寄った田舎の国道沿いのレストハウスで、

JICAマークを大きく貼り付けた四駆車から降りてきた私に、ひとりのおじさんがにこにこしながら話しかけてきた。

「JICAの人か?日本から来たのか?」

「そうです。スリランカ事務所員です。今はコロンボに住んでいます。」

「昔、JICAの研修プログラムで名古屋に行った事があるんだ。」

「そうですか?日本の印象はいかがでしたか?」

「新幹線で広島に行って原爆ドームも見た。戦後の荒廃から立ち上がった日本は素晴らしい。平和は大切だね。日本は町が綺麗で安全だし、みんな親切で勤勉。とても良くしてもらった。」

「そうですか、日本に対して良い印象を持っていただいてよかったです。」

「私は数年前に地方の役人を定年して、今はこのレストハウスを経営している。長男はイギリスに留学させているが、次男は是非日本に留学させようと思っている。」

というような短いやり取りをした。あれから10年、平和になったスリランカには観光客が増え、東部ではリゾートホテル建設が進んでいると聞いている。

私に話しかけてきたおじさんは、今でもレストハウスに立ち寄る日本人を見つけては、にこにこ話しかけてくれているだろうと思い出すことがある。

日本の平和と繁栄を実感し、大切な息子を留学させたいと思うほど日本びいきになってもらうことも、研修事業の成果に含まれていると確信している。(H.K.)

 
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