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第386号  新橋にて

先日、西アフリカの某国に派遣された元青年海外協力隊員とそのお父様と一緒に飲む機会があった。場所は、新橋の雑居ビル2階にある「日本産ワイン」しか飲ませないこだわりの店。もう一人、現地で苦楽を共にした同志も交わり、要は限りなく「飲み」で繋がっている仲間+そのお父上という関係だ。

最近は日本各地でおいしいワインが生産されており、甲州ワインのみならず、出身地でもある北海道のおいしいワインも堪能し、短い間にワインは4本空いていた。

お父上曰く、「本当は音楽の先生になってほしかったんです。教師であれば男女の差なく社会で対等にやっていけるから。そしたら本人は教師の道を選ばず、自分の音楽をやりたいと言い出し、揚句の果てにはアフリカに行ってしまったんですよ。。。」と、嘆いた様子を見せながらもどこか嬉しそうな、幸せそうな様子。聞けば、娘がどういう場所で生活しているのか父親として見ておきたいと、不慣れな外国旅行もなんのその、娘に会いたいとの一心で途中の様々な困難を乗り越えて、遥かアフリカの奥地まで彼女の任地を訪ねていったらしい。

現地の過酷な生活環境と首都からのアクセスの悪さを知る二人のオヤジは感嘆してお父上の話を聞いていたが、父親として現地での彼女の姿を見たからこそ、今の親子があるのではないか?とも感じていた。

彼女は日本に帰って2年後、めでたく結婚し、全国から集まった多くの人々に祝福された。

天真爛漫、元気で明るく、お酒好きで誰からも愛される彼女である。そんな娘を育てたお父上を前に、赤いカーペットの上を新婦と共に歩きながら見せた、すがすがしい笑顔の証を、一瞬垣間見た気がしたのである。 (L.S.)  
 
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