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第398号  青年海外協力隊の選考にて思うこと

青年海外協力隊の二次選考面接での面接者をここ数年やっていてよく思うことがある。それは被災地の復旧活動や復興支援などのボランティア活動に参加した応募者が増えたことだ。


 協力隊の応募動機の1つとして日本でのボランティア活動の経験をあげ、「活動は大変だったがとても充実していた。与えるだけでなく多くのことを学んだ。助けるつもりが逆に元気をもらった。自分にとり貴重な体験だった。ぜひ海外でもやってみたい。」と面接で自らの経験を語る。

 自分の意志で被災地などの支援活動に参加し、その大変さや良さを実感した上で協力隊への参加を考えられているのであれば面接者としては大変うれしく思うが、こうした日本でボランティア活動に参加し、更に海外でもボランティアをやってみたいと考える方々が増えているように思う。


 実際、東日本大震災以降、青年海外協力隊への応募者数の実績はあまり芳しくはないものの、応募者数に対する合格者数の割合は高い傾向にあり、合格者の数は伸びている。これにはいろんな要因が考えられるが、日本国内でボランティア活動に参加した人が増えたこともその理由の1つかも知れない。

 1995年に発生した阪神・淡路大震災では全国から200万人以上のボランティアが現地に駆け付けたとも言われており、その年は「ボランティア元年」に定められている。その後も東日本大震災をはじめとする様々な自然災害に対し、多くの方々が被災地でのボランティア活動に参加されている。また、厚生労働省のデータによれば、災害だけでなく社会的弱者への生活支援や地域でのボランティア活動も増加の傾向にあるとのことであり、ボランティア活動自体が日本国内において一般化されつつあるように思える。

 こうした流れが今後も続くのであれば、もしかすると将来、日本のより多くの若者がごくあたり前に協力隊へ参加するようになるかも知れない。そうなれば、日本の若者と派遣国の現地の人々が交流する機会もどんどん増え、そうした国々の草の根レベルでの日本や日本人に対する理解や信頼も深まることとなり、最終的には本当の意味での日本の平和への貢献につながっていくように思う。 (S.T.)
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