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第409号  「アナと雪の女王」から思いを馳せる

ディズニー映画「アナと雪の女王」が空前の大ヒットで、今や一種の社会現象になっている。御多分に漏れず、我が家でも子どもたちがCDに合わせて歌い踊り、DVDを日夜見ている状況だ。子どもだけではなく大人(特に女性?)にも絶大に支持されているところが、今回のヒットの背景にあるらしい。
たぶん、アニメ映画にありがちな勧善懲悪という単純なストーリーではなく、男女のロマンスだけでもない、複雑な背景を背負った一個人の、自己の存在についての苦悩と解放、そして成長という、誰の心にも響きそうなちょっと深い内容に、姉妹愛(家族愛)とか自然愛というエッセンスが加わって、皆の共感を得たのではないかと思う。
確かに、「これでいいの 自分を好きになって これでいいの 自分を信じて」とか歌われると、自己肯定感は高まる感じがするし、励まされる気はする。

この映画の主人公の一人エルサが過去と決別するシーンで気になったことがある。エルサが「さあ、今、自分に何ができるか試してみよう」と、大ヒット中の「Let It Go」を歌いながらこれまで抑制してきた自分の力を駆使して氷の宮殿を作り上げるシーンだ。この場面で、私はふと、エルサの叫びが、海外で自分の力を試してみたいと飛び出していく女性の声と重なるような気がした。

以前から、この業界、つまり国際協力の世界には、女性が多いとよくいわれる。数年前に青年海外協力隊の募集を手伝った時も、応募者は女性が多かった。最近もお仕事でおつきあいのある他社の女性から「本当にこの業界は女性が多いですよね。しかもみなさんキラキラしている人が多いという印象です。」と言われたばかりである。
若者の内向き志向が言われる中でも、その傾向は続いているのだろうか。手っ取り早く 現在派遣中のJICAボランティアの内訳 をみても女性が多いのをみると(2014年6月30日現在で男686人、女893人)、まだ海外に興味のある女性は多いのではないかと想像できる。

曲がりなりにもこの業界にいる人間としては、性別関係なく海外で頑張りたいという人たちを応援したい。今、国際協力の世界でキャリアを目指したいと思っている人たちには、この歌詞のような「何ができるか自分の限界を試して、ブレイクする」気持ちで頑張ってもらいたいなぁと思う。「人生に正解・不正解はなく、誰もが皆自由」なのだから!(英語の歌詞をご参照ください)

ところで、この歌詞を聞いたときに、なぜ私は、エルサの叫びと「海外を目指す女性の声」とを重ねたのだろうか。どうして「海外」と考えたのだろう。
国内ではルールがありすぎて「自由にはなれない」と潜在意識で勝手に思い込んでいるからなのだろうか…。

この映画から、そこまで考える私はちょっと行き過ぎかもしれない。
でも、逆に言えば、個々人の状況に合わせて、いろいろと考えさせられるテーマがこの映画には詰まっているということなのだと思う。
できれば、この映画を見た成人男性と、何を思ったかを話してみたい気がする。でも、男性はこの映画に共感してないかもしれないし、そもそも見ないかもしれないけれど。 (T.M.)

【参考ページ】
 日本経済新聞記事(2014/8/14)
 『アナ雪』、なぜ日本で人気 米誌が分析
 
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