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第412号  ニカラグアでミャンマーを考える

2003年から2007年まで在ニカラグア日本国大使を務められた加賀美洋充氏が先日私の現在の赴任地、ニカラグアに来られ、食事をとりながら色々な昔話を聞くことができました。その際いただいたのが本書「ミャンマーの夜明け」で、現在帝京大学経済学部の客員教授としてご活躍中の加賀美氏が、ミャンマーの人材育成にたずさわった経験をまとめられた非常に読みやすい本です。

 私がミャンマーを訪れたのはもうかれこれ15年以上前。当時のJICA3大ユニーク業務のひとつ「民間投融資」(ちなみに他の2つは「青年招聘」と「移住」)を使って、マングローブ間伐材から備長炭並みの炭を作るプロジェクトの調査でした。あの時からは想像もできないほど現在のミャンマーは投資先として脚光を浴びていますが、なぜ今ミャンマーなのか、を知りたい方は、是非この本を一読してみてください。

 ちなみに加賀美氏の著作ではお馴染みの「囲み記事」が、この本にも5つ付いており、そのうちのひとつ「オピウム・ウェイト(アヘンを量る時に使う動物型の錘。現在はアンティックとして高値取引対象)」のコラムは秀逸。私も当時のミャンマー出張で「矢野切手」という占領下ビルマで発行された珍品切手を発見して嬉々として購入したことを思い出しました。(後日、「新宿切手センター」で鑑定してもらったところ偽物とわかりました。)

 安い賃金と勤勉で温和な国民性を活かし、大国(インドと中国)相手に関税なしで部品を輸入して加工商品を輸出する、というミャンマーモデルは、米国相手に自由貿易を展開するニカラグアにも共通するものがあります。東アジアの次の投資先として有望な中米諸国をフィールドとする方々、今のうちのこの本を読んで研究しておきましょう。 (T.O.)
 
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「ミャンマーの夜明け」加賀美充洋著 日本経済評論社刊
 
 
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