PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第419号)

第419号  女性がキャリアパスを考える際に

以前、国際協力人材セミナーで、女性の開発コンサルタントの方のお話をうかがう機会があった。
大学院卒でコンサルタントに事務職として就職し、出産・育児を経て、今は海外でも活躍されている方である。
お話を通して感じたのは、この方のように、それぞれの道で活躍している女性というのは「人生のいかなる局面でも、自分の専門性や強みを、細々とでも維持し、少しずつでも実績を積み上げている」のだということだった。

男女の違いうんぬんを語るのは性格上あまり好きではないが、やっぱり女性のほうが仕事をするのにハンディが多いのが現実だ。例えば、男性は出産を経験できない。また、妊娠してから、出産した子どもが手づかみでもいいから自分でモノを食べられるようになるまでざっと3年弱はかかり、少なくともその前半の妊娠・出産直後の期間の「体の不自由さ」は女性だけが経験することだろう。

活躍している女性は、そんな「不自由さ」もある人生の局面でも、自分が専門とする分野をしっかり認識し、それに関する実績を、それまでとは違った形ででも少しずつ積み上げているということを痛感する。
例えば、海外で教育に関する調査を担当していた人は、妊娠・出産を経て、国内で教育関連の調査を行う担当へ。現場でデータを集める仕事から、国内での文献調査に替わり、デスクワークを通して知見を高めている。
または、海外の仕事に派遣される立場から、海外へ人を派遣する立場に。派遣した人の国内でのバックアップを担当しながら、自分の専門分野の最新情報は常にアンテナを張って収集し続ける。
そして、いざ「100%仕事ができます」という状態になった時に、それまでの実績もアピールし、活かす。
100%の態勢ではなかった時期に積み上げたことは、見えないところで血肉になっていて、復帰したときには、以前の場所ではなく、それよりもちょっと進んだ地点からスタートすることができる。

昨今、女性の活躍を推進する動きが活発になっていて、メディアでも様々な職種の方の経験談を発表している。その共通点は、人生においてどんなにローキーな時期があっても、そのときに何等かを積み上げているところではないか、と感じている。

一度表面から見えなくなっても、次に表面に現れた時には以前よりもパワーアップしている…この「伏流水」のようなキャリアの積み方。これこそ、イベント盛りだくさんの人生を生きる女性がキャリアを積むときのカギになるように思う。 (T.M.)
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