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第438号  公用旅券

みなさんは公用旅券を使用したことはありますか。

ご存知のとおり、日本政府が発行する旅券には、一般旅券、公用旅券、外交旅券などがあり、その内、公用旅券は、国の用務のため外国に渡航する者及びその者が渡航の際に同伴し、又は渡航後その所在地に呼び寄せる配偶者、子等に対して発給される旅券です(旅券法第2条第1号)。

日本の公用旅券の表紙は濃緑色で「OFFICIAL PASSPORT」の記載があります。また、表紙には、これは一般旅券も同じですが菊の花の紋章が入っています。ちなみに、外務省のホームページによれば、「パスポートの表紙には、その国の紋章を入れることが国際慣行となっていますが、我が国の場合、法制上、正式に決められた国章はありません。そのため、現行の旅券表紙には伝統的に国を代表する花の一つである菊花を図案化し旅券の紋章として使用してきています。」とあります。

通常、長期に赴任する専門家、ボランティア、職員などの関係者については、JICAは外務省に対し公用旅券を発給・交付していただくよう組織として依頼しています。また、調査団員についても、派遣国や期間に応じて公用旅券の発給・交付を依頼するケースもあります。

前述のとおり公用旅券は、「国の用務のために渡航する者に特別に発給される旅券」ですので、国際的に信用度の高いものです。一般旅券と区別されたものとして公用旅券を発給するということは、国の用務遂行のために「外国において然るべき取扱いを受けることを日本政府としても期待している」ということを意味します。

公用旅券の所有権は日本政府にあり、このため、公用旅券を使用する者はこれに見合った責任を有し、公用旅券を適正に管理することが求められます。また、JICAは、公用旅券の発給依頼者として、その所持者に公用旅券の適正管理を指導する義務があります。JICA関係者は、派遣にあたり公用旅券を貸与され、公用旅券発給依頼時の用務が終了次第、国(外務省)に公用旅券を返納する必要があります(旅券法第19条第5項)。更に、所持に際しては、その性格に基づく適正管理のためのルールがありますので、次の機会に触れたいと思います。(S.T.)

 

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