PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第447号)

第447号  青年海外協力隊から地域おこし協力隊になって思う事

私が2年間を過ごしたキルギスのアリシュ村。人口400人、町で出会う人はすべてが知り合いだ。決して裕福とは言えない日々でも、人々がまるで大きな家族のように支えあっている生活がなんだかとても心地が良かった。便利さもなく、お金もない村の暮らし。だけど、必要以上のものは欲さないし、それでも幸せ。大変だけど、毎日の日々をかみしめて、楽しく過ごしている彼らの姿から「豊かさ・幸せ」を考えさせられた2年間だった。
帰国後にはやっぱり忙しい日本の生活が待っていた。せわしなく動く日々の中で次の仕事を考えたとき、キルギスでの2年間で感じたそんな本当の「豊かさ・幸せ」を感じる生活を大切にしていけるような生活や仕事がしたいと、地域おこし協力隊の仕事を選んだ。

現在の地域おこし協力隊の活動の中で、青年海外協力隊の日々がとても役に立っている。まず、仕事内容としては、どちらもそこに住む人々の悩みや問題を軽減したり、夢のお手伝いをすることを大きな目的としており、よく似ている。実際、現在の活動でも「あーこのもやもやした悩み、前に味わったような…」なんてことはよくある。そんな時は当時を思い出して活動に活かしている。また、現地で知らない人から「日本ちゃん」みたいに呼んでもらったように、活動中に時々「キルギスちゃん」とか呼ばれ、名前ではなくとも一度会ったら確実に覚えていてくれる。また、青年海外協力隊の経験談も興味深く熱心に聞いてくれる。
そして、中でも一番役に立っていることは「時間を共有する大切さ」だ。異国の村での生活や仕事は思ったようにいかない事ばかり。もうあきらめて村の女性とお茶をしてたわいない会話をしたり、家事の手伝いを行ってきた。けれど、一見無駄かと思うこんな時間からヒントを得たり、新たな関係がうまれたりと私を助けてくれた。なので地域おこし協力隊になった現在でも、そんな時間を大切に活動している。どんなに悩んでも、焦らず時間を共有することで見える真実を探っていくことが私を助けてくれると信じている。
 
日本の地方は問題が山積みかもしれない。だけど、地方には豊かな資源があふれている。国・土地は違えど、キルギスのアリシュ村で出会った村人のように日々の生活を大切に本当の「豊かさ・幸せ」を知っている人々がたくさん住んでいるのだ。そんな人々から毎日刺激をもらいながら、地域が大きな家族になっていくような活動ができるよう、今日も楽しく笑顔で地域に繰り出していこうと思う。
 
広島県神石高原町地域おこし協力隊
長山 恭子

今回のコラムを執筆して頂いた長山さんが地域おこし協力隊として活躍する広島県神石高原町が開催する『地域おこし協力隊になるまえセミナー』こちら
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