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第448号  SDGs(国連持続可能な開発目標)の採択によせて~持続可能な社会づくり~

9月25日の国連総会で「SDGs」(国連持続可能な開発目標)が採択されました。
これは、2001年の国連総会で採択されたMDGs(国連ミレニアム開発目標)が今年に達成期限を迎えることを受けて、これに代わる今後2030年までの国際社会の達成目標として採択されたものです。

SDGsの策定に当たっては、二つの大きな流れから考えられた目標が一つになったと言われています。(注1:外務省ODA HP)
一つはMDGsからの流れで、MDGSの教訓や、新たな課題を踏まえた目標が話し合われたことに加え、もう一つの流れとして、2012年の「国連持続可能な開発会議」(いわゆる「リオ+20」)からの目標も取り込まれました。
1992年の「リオ・サミット」(リオ・デ・ジャネイロ国連持続可能な開発会議)では、主に、環境保全と開発がバランスよく行われることが「持続可能な開発」という考え方に基づき議論が行われました。その後2002年のヨハネスブルグ・サミットでは、持続可能であるべきなのは、単に自然環境のみならず、ひとりの人を取り巻くすべての環境であるとの考え方で、「持続可能な社会」との考え方に焦点が当てられました。
このような流れを取り入れたSDGsには、MDGs(目標8)のほぼ2倍にあたる17の目標が設定されています。

SDGsで、私たちがこれまで以上に意識しなければならないのは、これらの目標達成に国際社会全体で取り組んでいかなくてはならないことです。先進工業国に暮らす私たちは、「MDGSの目標達成は途上国に課されたもので、先進工業国側にはこれを支援する義務がある」と理解しがちではないでしょうか。
「SDGsは持続可能なエネルギーの利用拡大、海洋資源の保護、気候変動対策など先進国が自国での取り組みを求められる目標も多く盛り込まれています。」(注2:UNDP日本語HP)といわれるように、確かに先進工業国が達成すべき目標が新たに取り込まれたことは言うまでもありませんが、その他にも多くの目標で、私たちの身の回りにも2030年までに達成すべき目標・項目は多々見受けられます。
例えば、SDGs目標10「国内および国家間の格差を是正する。」、目標16「持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、(中略)あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する」など、これらを「開発途上国特有の課題」として片づけてしまうことはできないのではないでしょうか。

これから国際協力に関わろうとする人たちには、「途上国の開発課題」と同時に日本国内の開発課題も同様に考えていただき、二つの現場の橋渡しをすることも期待されているのではないでしょうか。(I.M.)




注)
1.外務省ODA HP「ポスト2015開発アジェンダ・プロセス全体像
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000071569.pdf
2.国連開発計画HP「持続可能な開発目標(SDGs)採択までの道のり」/2015.09.28
http://www.undp.org/content/tokyo/ja/home/presscenter/articles/2015/08/21/sdg.html
<参考HP> 外務省ODA HP「ポスト2015年開発アジェンダ 」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs/p_mdgs/index.html
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