PARTNER 国際協力キャリア総合情報サイト PARTNERニュース・コラム(第449号)

第449号  シリーズ国内の現場(沖縄)~研修事業におけるサービス向上『お・も・て・な・し』~

毎年、1万人ものJICA技術研修員が来日し、2~3か月(長期研修員は2年以上)程、日本に滞在します。滞在期間中、研修員たちは日本の技術や知識経験・ノウハウを身に付けますが、それだけで良いのでしょうか?いいえ、せっかく遠く日本まで来たのだから技術を身に付けるだけではなく、日本という国を「好きになって」、「良い思い出をたくさん作って」帰国してもらいたいものです。

JICAの各国内拠点では、今までも研修員の日本滞在中の「日本理解と良い思い出作り」のための様々な取り組みを行っていますが、今年、JICA国内事業部の音頭取りのもと「研修事業におけるサービス向上『お・も・て・な・し』」タスクが立ち上がりました。同タスクでは、研修員滞在中の生活環境や日本理解プログラムの改善、福利厚生の充実についての検討とともに、文化体験などの好事例共有が行われています。
ここではJICA沖縄国際センターでの『お・も・て・な・し』の例をご紹介します。

~伝統文化体験~
JICA研修員たちは各国内拠点での福利厚生事業などを通じ、書道や茶道などの一般的な日本文化に触れますが、JICA沖縄の研修員たちはそれに加えて、独自の伝統芸能・文化が色濃く息づく沖縄ならではの体験もします。例年、地元の青年会の指導のもと、エイサー(お盆の時期に祖先の霊を送迎するための沖縄独特の演舞)を練習し、夏祭りなどでその成果を披露しています。
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また、今年初めての試みとして、沖縄県文化振興協会の協力を得て沖縄版の「能」である伝統芸能「組踊(くみおどり)」を体験しました。本職の組踊舞踏家から手ほどきを受け、衣装も着替えて観客の前で国立劇場おきなわの舞台に立つという、日本人でもめったにできない珍しい体験に研修員一同、大感激。
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エイサーや組踊の記事は写真やYouTube動画とともにJICA沖縄ホームページに掲載していますのでぜひこちらもご確認ください(上以外の写真も掲載されています)↓
●「浦添てだこまつりにて、JICA沖縄国際センター研修員、躍動!! 」
http://www.jica.go.jp/okinawa/topics/2015/ku57pq00000ecvtk.html
●「研修員たちが沖縄の伝統芸能「組踊」を体験!」
http://www.jica.go.jp/okinawa/topics/2015/ku57pq00000eejh1.html

~日本の最先端技術、新幹線体験~
JICA沖縄の研修コースの中には東京や大阪への一週間の研修旅行を設けているコースも多く、そこで初めて日本の電車に乗る研修員もいます。不評なのは…やはり通勤ラッシュの体験。研修日程上、朝夕のラッシュ時に移動が生じることもあり避けられない側面もありますが、「これも日本の状況を理解」ということで少しだけ我慢してもらっています。一方、研修旅行になるべく入れるようにしているのが新幹線の乗車。日本の技術の粋を集めた新幹線の定時発着や揺れ無く静かな車内はもちろんのこと、最近海外のテレビでも取り上げられることが多いきりっとした車内清掃の様子や、ICカードが乗車券以外にもコンビニやジュースの自動販売機など様々なところで活用できる様子を見ることにより、研修員の日本人、日本文化の理解がより深まっていきます。
トンガの研修員が新幹線に初めて乗車したときの感動を記事投稿してもらいました↓
●「私の新幹線体験記」
http://www.jica.go.jp/okinawa/enterprise/kenshu/hitokoto/20150903.html

これら『お・も・て・な・し』を経験したJICA沖縄の研修員たちは、立派な「うちなー(沖縄)ファン」となり、自国に戻っても、時折、沖縄を思い出しています。帰国後10年以上経ってから思い出旅行…センチメンタルジャーニーとしてご家族とともに沖縄を再訪し、JICA沖縄に立ち寄った研修員も一人や二人ではありません。JICA沖縄では、これからも、研修員たちが、より深く日本・沖縄を理解し、好きになるような『お・も・て・な・し』を展開していきます。(S.W.)
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