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第467号  誰の何のために働くのか?~キューバに行って思ったこと~

「あなたは誰の何のために働くのですか?」
とJICA入構当初の研修でユニセフの方に問われたのが印象的で、以来、答えを探してきました。

周りには様々な意見の方がいます。
途上国のためでしょう、国税をつかっているのだから日本の国益のためでしょう、いやいや、両方でしょう、等。
また、途上国といっても途上国政府のためなのか、国民のためなのか、いやいや政府は国民の代表だから同じなのか、
日本の国益といっても、外交上良好な関係のためなのか、民間企業の裨益のためなのか、両方なのか、等。
こちらも様々な意見があります。

当初は、様々なステークホルダーがいる中、バランスを取りながら途上国と日本のために、と思い働いていましたが、何か判然とせず違和感を覚えていました。

そこで初心に戻り、途上国に行ったこともなければ勉強したこともなかった私が、なぜ国際協力業界に踏み込んだかを思い返してみると、
「日本は、戦争や災害・公害等、過去に様々な負の経験をしており、途上国において再び同じようなことが起きないように、途上国のために日本の知見を活かして貢献したい」
であり、この答えには、我ながらにしっくりときて、やはり自分の原点はここにあると再認識しました。

そのような中、先日休暇を利用してキューバを訪れました。
キューバは、言わずと知れた日本の本州の半分くらいの国土の社会主義の国です。
高層ビル群や電車はなく、ネット環境もようやく最近整備され始めた、という状況ですが、基礎インフラの整備状況は素晴らしく、鉄道やクラシック車、建物等、古き良きものを丁寧に大切に使用しているのが印象的で、7カ所の国際空港を有し、地方の隅々まで綺麗に舗装された道路が整備されていました。
また、人柄も優しく、治安も良く、食事も美味しく、とても素敵な国でした。

ふと、2015年にアメリカとの国交正常化がされた中、キューバの人たちは、国外からの支援に対して何を望んでいるのか、と考えましたが、ひょっとしたら何も望んでいないのかもしれません。

普段、仕事をしていると目の前の業務に忙殺されがちで、また、相手が見えづらいというのが正直なところです。
ですが、私は途上国のために働きたくこの業界を選んだわけで、担当している仕事が本当に途上国のためになっているのか、ということを常に考えて、今日も働きます。(ある人には何を当たり前のことを言っているのかと思われそうですが。)(H.T.)
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