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現地でしか得られない経験が、自分自身を成長させる  ~在外健康監理員の仕事①~

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お仕事について
 
健康管理員は、在外で働くJICA 関係者が仕事はもちろんのこと、私生活においても心身ともに健康で充実できるようにサポートするのが仕事です。まずそのために、任国の医療情報を収集し、任国特有の病気を把握します。その上で疾病予防のアドバイスをすることが重要となります。例えば、マラリアやデング熱の汚染地域では、予防対策の指導をします。また、洪水などの天災の後に生じる感染症の発症状況を情報収集し、注意喚起をすることもあります。

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 また、言語や風習の違う国で働く日本人にとって、海外生活はストレスがかかるものです。そのために飲酒が増えたり、食文化の違いなどからも食事が不規則になりがちです。持病があったり生活習慣病予備軍の人も赴任しているため、さらに悪化しないように食事や生活指導をします。

 加えて、日本にいる大切な家族や友人と離れ、ホームシックになる人もいます。誰かに話すだけで元気になる人が多く、その聞き役になることもあり精神面のサポートも大切な仕事となっています。

 関係者の傷病時や交通事故遭遇時には、現地の医師に診断や検査結果などを直接確認します。任国では日本の医療との格差を感じることが多く、JICA本部の顧問医に現地医師の見解を伝え関係者がより良い治療を受けられるように調整することも重要な業務の一つです。

 フィジーでは、フィジー以外の周辺国のJICA関係者から健康相談を受けることもあり、メールや電話で対応していきます。

 在外健康管理員の仕事はJICA関係者が健康で、海外で安心して生活できるよう日常的に健康をサポートする大事な仕事であると自負しています。

これまでのキャリアパス
 
病院勤務を3年間経験した後、青年海外協力隊に参加し、アフリカのマラウイで看護師として活動しました。その経験から教育の大切さを痛感し、再度アフリカに戻ることを目標に、厚生省の看護研修研究センターで看護教員コースを専攻しました。卒業後は、大学病院附属の看護専門学校で8年間教鞭をとりました。その間、夜間は、文科系大学に通いながら、主に看護基礎技術の講義や臨床指導を担当しました。また、看護協会、看護教育学会などで学会発表をしたり、専門雑誌や本の執筆活動もしました。

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 看護学校退職後は、企業看護師として、2000人が働く工場で13年間勤務し、健康な人への健康管理業務にあたりました。子育ても一段落したので、アフリカで再度活動したいと思い、日本での健康管理業務の経験が生かされる在外健康管理員を応募し、2010年から単身赴任でアフリカのガーナで2年間健康管理員をしました。ガーナでは、JICA関係者のマラリア罹患患者を減らすことを目標に、予防に重点を置いて従事しました。現在は、兼轄国が6か国あるフィジーを担当しています。

在外健康管理員に応募する方へ
 
JICA関係者が病気になった場合を想定し、任国の医療機関視察、医療や検査がどの程度受けられるか等の情報収集を行いますので、開発途上国現場の医療事情を知ることができます。

 この他、WHOやピースコープ(アメリカの平和部隊)などの別の団体のスタッフと、その国の感染症や医療事情等について意見交換することもあります。これらの実務を通して、日本では知識でしか習得できない熱帯病への理解を深めることができます。

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 また現地の医療関係者や海外で働く外国人に接することで、任国での問題を共有したり、様々な学びを得ることが多く、自分自身を成長させる貴重な体験になると思います。直接途上国支援に関わることはできなくても、JICA事業の遂行に携わる人への健康管理の仕事を通して途上国支援の一端を担っているとも言えます。

 在外健康管理員の仕事は実際の医療現場で働くわけではありませんが、傷病の状況によっては生死に関わることもある仕事です。責任が重く厳しさもありますが、達成感も高い仕事であると思います。

※本インタビューは、「しごと@JICA 活躍するひとの声」で公開していた内容と同一です。