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フィールドとJICA本部、両方の経験・視点を活かした働き方  ~特別嘱託の仕事②~

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特別嘱託となるまでのご経歴

2002年筑波大学・同大学院にて障害児教育(学士)・障害児教育(修士)を取得した後、2002年~2006年までイギリスのマンチェスター大学大学院教育学研究科へ留学し、インクルーシブ教育学博士号を取得しました。

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帰国後は、JICAの障害者支援分野の情報整備支援スタッフとして日本本部にて1年半従事した後、ジュニア専門員に合格。その後「アジア太平洋障害者センタープロジェクトフェーズ2」プロジェクトの専門家(人材育成/ネットワーク連携)として2年半タイへ赴任。2012年に帰国し、JICA本部で特別嘱託(障害者支援/社会保障)として約1年間勤務した後、2013年より「要援護高齢者等のための介護サービス開発プロジェクト」で再びタイに赴任し、現在に至ります。

特別嘱託時代(委嘱期間2012年10月~2013年6月)のお仕事

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JICA社会保障課にて、障害者支援、高齢化、社会福祉などの社会保障課掌握案件プロジェクトの運営管理補佐を行っていました。具体的には「リビア義肢・リハビリテーションマネージメント国別研修」「エジプト要保護児童対策能力強化研修」、等に関らせて頂きました。また職業訓練分野のプロジェクト中間レビューに参団し(「調査企画」)、調査計画の調整、関係機関との調整、M/Mなど関連文書・方向書とりまとめの補佐も行いました。在外専門家としての経験から、プロジェクトの効率・効果的な推進には、本部と現場が一枚岩であることが必要不可欠と感じていました。そのため本部スタッフとして、常に現場のニーズ・状況を吸い上げ、必要な支援をタイムリーに行うことを心掛けていましたね。

また、社会保障課の分野課題への技術支援にも携わらせて頂きました。コア領域である障害児教育については、2012年度アジア地域別研修「特別支援教育」ではカントリーレポート発表等の際に、研修員の国の抱える課題と日本が助言できる支援とがマッチするよう、提言を行いました。またJICAの過去の協力実績を元に、JICA障害者支援の傾向や特徴を和英文でまとめ、内外への発信を積極的に行ったり、国際開発学会「障害と開発」研究部会や支援委員の研究会等で講演、外部寄稿等を行ったりしました。

現在の専門家としてのお仕事

2013年6月からタイ国で高齢者介護サービスを開発するプロジェクトに参画しており、1年が経ったところです。専門家と調整員という2つの役割で働いており、大変さもありますが非常にやりがいを感じています。

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1つ目の顔である専門家としては、調査・分析の技術協力という役割を担っています。具体的には、タイにおける高齢者介護サービスの効果分析・的確な問題同定・方向性提示を支援しており、特に、タイ・日本の調査分析研究者との人的基盤作りに注力しています。

2つ目の顔である調整員業務は初めてですが、技術協力専門家とはまた一味違ったやりがいある業務です。プロジェクトの前線に立つことの多い専門家に対し、調整員としては一歩引いた視点でプロジェクト全体の進捗・予算管理や軌道修正を提言する役割を担っています。また、新規プロジェクトですので、タイ側関係者・プロジェクトメンバーとの関係構築や、プロジェクトホームページの立上げによる広報支援、プロジェクトオフィスの整備等、プロジェクトの円滑な推進にあらゆる視点から貢献できるよう邁進しています。今後もチーフアドバイザーや長期専門家を調整員という立場からも、更にバックアップしていきたいと思っています。

特別嘱託を経験しての感想

大変有益でした。最も有益だったのは、障害児・者支援のコア領域に加えて、高齢者支援という私にとっては新たな分野課題を学べた事です。高齢者支援の潮流、動向、JICAの支援方向性を学び、支援の幅を広げる事が出来たと思います。

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特別嘱託のメリットはJICA内、国内の人的ネットワークの構築ができる事だと思います。その一方で、次はいつ・どこへ派遣されるのかがある程度の見込みはありつつも委嘱時点で確定しているわけではないため、仕事もプライベートも将来の計画を立てにくいという一面もあると思います。私は、公私ともに将来計画を立てる派なのですが、変更があった場合も予定は未定と割り切って、計画を柔軟に見直すことでデメリットをカバーしていました。

特別嘱託への応募を考えている方々へのメッセージ

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特別嘱託はフィールドでのプロジェクト専門家経験のある方が多いと思いますが、フィールドとJICA本部との両方の経験・視点を活かした働き方を志向してみてはいかがでしょうか。物理的・心理的距離から、本部と現場の方向性がずれてしまうことが往々にしてあると思います。現場感のない本部、また、現場は現場で現地の論理・状況に引っ張られてプロジェクト方向性が当初と大幅に乖離してしまったり、、、。このような状況を繋ぎ、プロジェクトを円滑に進められるのは、両方の視点を持っているからこそ、と思います。これは一例ですが、是非自分にしかない視点・経験を活かして特別嘱託として働かれることが、今後のキャリアにおいて貴重な一歩になると私は思います。


※本インタビューは、「しごと@JICA 活躍するひとの声」で公開していた内容と同一です。