国際協力の仕事に挑戦する(組織形態別エントリー方法)

4-1.JICA職員として働きたいのですがどうしたらよいですか?
JICAの概要についてはこちら

JICA業務に携わる正職員になるには、新卒採用、経験者採用のいずれかへ応募することになります。ただし、経験者採用は必ず毎年行われるというものではありません。
求められる人材など、職員募集の最新の情報については、「JICA」トップページの「職員採用情報」からご確認ください。

また、専門嘱託やアルバイトなど、期限付きの職員の採用が不定期に行われています。職務内容に応じて、経験を問わないものから、専門知識および実務経験が必要なものまで様々です。勤務地は本部(東京都千代田区)をはじめ、全国の国内機関での募集もあります。
期限付き職員の募集情報は、「PARTNER」でご確認頂けます。
4-2.JICA専門家になるにはどうしたらよいですか?
JICA専門家の概要や資格要件についてはこちら

4-2-1.個人の場合
個人でJICA専門家の職に就くには、PARTNERに掲載される「公示案件」あるいは「公募案件」に応募することになりますが、JICA専門家には高度な専門性や能力が求められます。したがって、豊富な類似業務経験や(仕事にもよりますが、3~20年の業務経験を必要とされます)、語学力を含む高いコミュニケーション能力などがなくては、JICA専門家として業務に就くのは困難でしょう。また、契約終了時には、次の仕事へ就く保証がないため、「職」としては不安定になるかもしれないということは、JICA専門家を志望するにあたり留意して頂きたい点です。


「公示案件」「公募案件」の募集情報は、「PARTNER」に掲載されます(毎週1回更新)。
なお、応募に際しては、あらかじめ、「PARTNER」サイトにある「国際協力人材登録制度」において、個人登録する必要があります。
個人登録はこちら


4-2-2.団体、会社を通じての場合
個人で公示案件や公募案件に応募するのではなく、各団体、会社などに所属しながらJICA専門家として派遣されるということも場合によって可能です。

JICA専門家として働くことができる人材を抱える企業の一つとしては、「開発コンサルティング企業」(参照:4-4)が挙げられますが、それ以外にも、必要とされる技術や経験、専門性によっては、省庁、自治体、大学、各種法人や、開発コンサルティング企業以外の一般企業などの人材がJICA専門家として派遣される事例が多数あります。ご自身の所属先において、そのような機会が得られるかどうか確認してみるのも良いでしょう。

なお、あらためて、そのような団体などへの就業を考えるにあたっては、JICA専門家として国際協力に従事すること以前に、まず当該団体の本来の業務に勤めるということを念頭に置くべきです。まず主たる業務があって、国際協力に関する業務は副次的な場合など、団体や会社によって国際協力業務の位置づけは異なります。 また、当該団体のJICA専門家の派遣実績がどのようなものであるかなどについても、よく確認する必要があるでしょう。
4-3.国際機関で働くにはどうしたらよいですか?
国際機関における仕事は、職務の内容によって、(1)専門職職員 (2)一般職職員(原則現地採用)に分類されます。
それぞれの概要や資格要件についてはこちら

専門職職員に関しては、政策提言能力、調査分析力、専門分野の技術知識を活かす即戦力が求められます。契約期間は当初は2~4年間の期限付であり、職員がそれぞれの専門性を活かしつつキャリアアップを図り、ポストに空席が生じた際に随時公募される「空席公告」に応募していきます。ポストの必要性に応じて終身雇用契約となることもあります。
また、一部の国際機関が日本人職員を増やすため採用ミッションを日本に派遣することもあります。

なお、将来、国際公務員を目指す若い人たちを、通常2年間、各国際機関に派遣するJPO(Junior Professional Officer)制度もあります。 国際機関で働くための詳細や最新の情報は、「外務省 国際機関人事センター」を参照ください。

また、2009年から、日本政府と世界銀行が行う「JPOプログラム」が開始されています。
4-4.開発コンサルティング企業で働くにはどうしたらよいですか?
開発コンサルタントの概要や資格要件についてはこちら

開発コンサルタントは、開発コンサルティング企業などに所属する、あるいは、個人で業務を受注する(個人コンサルタント)などの方法で仕事に従事します。
個人コンサルタントになるには 4-2

開発コンサルティング企業は、一部の大手企業を除き、多くは中小企業であるため、新卒採用を行って社内で育てるというよりは、即戦力となる人材として経験者を採用する傾向にあります。つまり、専門性に加えて、実際にそれを活用して国内外(開発途上国を含む)で調査や指導などの業務を行った経験を持つ人材を求める場合が多いようです。
なお、一部の開発コンサルティング企業では新卒採用を行う例もあります。募集の状況や条件は、開発コンサルティング企業によって異なりますから、それぞれの会社のサイトなどで確認する必要があります。 開発コンサルティング企業についての情報は、「(一社)海外コンサルタンツ協会(ECFA)」をご確認ください。

「PARTNER」に、開発コンサルティング企業の求人情報が掲載されています。
4-5.NGO/NPOで働くにはどうしたらよいですか?
NGO/NPOの概要についてはこちら

NGO/NPOへの就職を希望する人が増加する一方で、求人の数はそれほど増加していないというのが現状です。求人に際しては、社会経験や関連分野の実務経験、事務処理能力といった即戦力となるための応募条件が付く場合がよくあります。また、雇用形態は、期限付きの雇用(一年程度毎の契約更新)が一般的になりつつあります。インターン、ボランティアやアルバイトから始めて、専従スタッフになるという例もあります。
NGO/NPOの正規雇用の採用は、定期的なものではなく、欠員や事業拡大に伴って行われる場合が一般的です。それも、限られた人員の枠に対して多数の経験豊かな人材が応募してくることが多く、高い競争率となっています。なお、NGO/NPOでは、正規雇用になったとしても、待遇などは一般の企業と比較して厳しい場合がほとんどでしょう。
NGO/NPOで働くことを考えるに際しては、関心のある団体について、活動内容と合わせて、どのような人材募集を行っているかなどを調べてみることをお勧めします。

NGO/NPO団体についての情報は、


「PARTNER」に、NGO/NPOの求人情報が掲載されています。
4-6.政府機関や大学においても、国際協力の仕事はできますか?
中央省庁・地方自治体・大学における国際協力の関わり方はこちら

中央省庁の各部署は、それぞれ所管する業務(分野)の範囲で日本の政策を企画・立案しています。このため、全ての部署が国際協力に関係する仕事をしているわけではありません。
たとえば、日本の外交を担う外務省においては、政策策定のレベルで国際協力に携わることになります。外務省には、国際協力局や各地域・国を担当する部署があり、開発途上国に関わる業務に就く機会も多くあります。開発途上国の日本大使館などの在外公館に派遣されれば、国際協力の現場に近いところで仕事ができることになります。また、国際機関などへの出向の機会を得る可能性もあります。また、その他、経済産業省は海外市場へのインフラシステム輸出の促進、財務省は円借款事業や国際金融に関する業務、農林水産省は食糧安全保障など、各省とも海外での業務、各国政府や国際機関との交渉・情報交換などの業務も増えています。

地方自治体には、上下水道、廃棄物処理、社会福祉などの公共サービスの知見が蓄積されており、近年その技術や経験を活かして国際協力に取り組んでいます。開発途上国でのビジネスとして展開する自治体もあれば、地元の企業などの海外進出支援を通じて地域活性化に繋げようとする自治体も増えています。

大学では、近年、日本や開発途上国のグローバル人材養成のニーズに応えるために、国際化に向けた様々な取り組みを行っています。また、防災、環境問題、感染症対策などの世界が抱える開発課題に対応できる研究体制を有する大学も増えています。たとえば、このような地球規模課題の解決のために、JICAと(独)科学技術振興機構(JST)では、日本の大学と開発途上国の研究機関とが協力して国際共同研究が実施できるように、研究費などの支援を行っています。

これらの政府機関や大学では、その他にも、開発途上国への専門家派遣や、開発途上国からの研修員の受け入れを行うといった活動も実施しています。
4-7.企業においても、国際協力の仕事はできますか?
民間企業における国際協力の関わり方はこちら

開発途上国で本業のビジネスを実施する企業(建設会社、電力会社、商社など)に加えて、近年では中小企業(環境・廃棄物処理、保健医療など)の進出が増えてきています。これまで開発途上国に流れる資金は政府開発援助(ODA)が中心でしたが、現在はODA以上に民間の投資や貿易が大きな割合を占めています。企業による製品開発、販売展開などのビジネスを通じて開発途上国の課題解決に大きな影響を与えています。

CSR、BOPビジネスなどに積極的な企業はいくつもありますが、「国際協力」への関わり方、事業におけるその位置付けは、企業によって異なります。あるいは、ソーシャルビジネスのひとつの形として、国際協力に繋がる事業(たとえば、フェアトレードなど)を主業務とする会社もあります。そのような仕事を通じて、国際協力に携わる方法もあるでしょう。

また、日本政府やJICAなどは、日本の企業の持つ優れた技術を途上国で活かすために、PPP(Public Private Partnership)などでインフラ事業に参画する企業やBOPビジネスを目指す企業向けに、調査費用などの支援を行っています。どのような企業がその助成を受けているかを調べると、開発途上国への進出を考えている企業を知ることができるかもしれません。