2014年6月21日(土)、JICA関西において「国際協力人材セミナー in 関西」を開催しました。当日は梅雨の合間の少し蒸し暑い中、200名を超える方々がセミナーにご参加くださいました。 repo01
 座談会や意見交換会等の特別企画を始めとするセミナーの各セッション・プログラム企画について、以下にレポートします。
 なお今回は、複数のセッションから選択して参加できるよう、全体セッションの後、メイン会場を講堂とブリーフィングルームに分け、2か所でセッションを実施しました。


(当日のセミナープログラムの各セッション・企画のタイトルから各レポートを参照いただけます)

当日のセミナープログラム

時刻 会場/プログラム
2階 講堂 2階 ブリーフィングルーム
09:30~11:00 (A)全体セッション
・開会、進行説明
・開催挨拶
・国際協力の全体像
・JICA人材の紹介
・PARTNERサイトの紹介
- 休憩10分 -
11:10~12:10 (B)JICAセッション(1)公募型企画調査員体験談
・JICA公募案件についての説明
・体験談 JICA公募型企画調査員
(C)開発コンサルタントセッション(1)ハード系
・開発コンサルタント業界の概要について
・開発コンサルティング企業が求める人材像
~ お昼休み ~
13:00~14:00 (D)開発コンサルタントセッション(2)ソフト系
・開発コンサルタント業界の概要について
・開発コンサルティング企業が求める人材像
(E)NGOセッション
・NGOで働くということ
- 休憩10分 -
14:10~15:10 (F)国際機関セッション(1)
・国際公務員になるために
(G)JICAセッション(2)民間連携
・『JICA』の取り組み、民間セクターによる国際協力について説明
15:10~16:10 (H)国際機関セッション(2)
・国際機関の仕事について
※意見交換会は16:30より

その他

09:00 ~ 16:30
登録団体出展コーナー
10:00 ~ 16:15
個別キャリア相談
12:20 ~ 12:50
ワンポイント相談コーナー
13:00 ~ 16:10
座談会
16:30 ~ 17:30
意見交換会

全体セッション

repo02  午前の全体セッションは、JICA関西次長の挨拶から始まりました。JICA関西の設立経緯、機能について紹介しました。

 続いてJICA国際協力人材部部長より「国際協力のキャリアを目指す方へ」と題し、国際協力業界の動向について説明しました。 repo03 JICAのミッションである政府開発援助(ODA)の意義や、深まる日本と途上国の相互依存関係について、また、国際協力を取り巻く環境、政策の動き、そしてJICAの人材確保の課題や職員の働き方について説明し、最後に国際協力のキャリアを目指す方へ、「志として、構想力(夢を描く力)と実行力、忍耐力、感謝する心を持って欲しい」とメッセージを送りました。
 続いて、JICA国際協力人材部より、「国際協力の仕事 全体像」について解説しました。
 国際協力の仕事の内容は多岐にわたっており、多様な職種、人材が存在していること、また援助業界(開発コンサルティング企業、国際協力NGO、国際機関や民間企業、JICA職員)で求められるのは、途上国における実務経験だけではなく、一般的なビジネススキルやマネジメント力等、日本国内での実務経験も求められる、と解説しました。
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 さらに、国際協力の仕事を契約体系と業務内容の特徴からそれぞれの職種を分類したマトリックスを基に、マネジメント系(計画・立案・調整タイプ)とスペシャリスト系(実践・現場タイプ)の業務の特徴について説明したうえで、キャリア形成のヒントとして、各カテゴリの職種において求められる能力を紹介しました。どのような分野の仕事につくにあたっても「なぜその仕事をやりたいのか」という動機が重要であると強調しました。

 また、国際協力人材に求められる6つの資質と能力について説明した上で、職種ごとに求められる資質や能力は異なり、この6つの資質以外にもその職種で必要とされる能力については日々自己研鑽に励むことが重要、と解説しました。
 なお、今後PARTNER上でリリースが予定されている、現在の自分のスキルを自己診断できる『スキル診断機能』について紹介し、設問自体にメッセージが含まれているため是非やってみて欲しいと伝えました。
 そして、いずれの職種にも必要となる実務経験の積み方についていくつかの方法を紹介しました。
 最後に、国際協力の仕事の内容は多岐にわたり、多種多様な人々が関わっていることから、自分がどのような立ち位置で国際協力に関わりたいのか具体的な動機を明確にすること、そして日々の実務経験からの積み重ねを大切にすることが大事、とメッセージとして述べ、講演を締めくくりました。

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 休憩時間を挟み、JICAセッション(1)公募型企画調査員体験談、開発コンサルタントセッション(1)ハード系、を行いました。

JICAセッション(1)公募型企画調査員体験談 (講堂)

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まず最初に、JICA国際協力人材部より、「JICA人材の紹介:「公募案件」について」と題し、様々なJICA人材の契約形態(契約/職員)、職種(マネジメント系/スペシャリスト系)、募集方法(公示/公募)を説明しました。
特に公募のプロセスに関しては、大まかな流れに加えPARTNER WEBサイト上での登録・応募方法など詳細についても説明しました。
 続いて、JICA公募型企画調査員経験者のJICAアフリカ部宮中康江(みやなか やすえ)氏より、JICAジブチ支所での体験談を話しました。

 宮中氏は、大学時代に専攻したフランス語と国際開発、社会開発・社会調査学を活かし、2009年より在ガボン日本大使館で政治・経済及び経済協力業務に従事、その後2012年からJICAジブチ支所で企画調査員として産業開発など様々なセクターの案件を担当し、現在はJICAアフリカ部で中部アフリカの案件を担当しています。
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 ジブチ共和国は紅海の入り口に位置し、四国と同じ面積に人口80万人が住んでおり、気候はとても暑く、夏は気温50度近い日もあるとのこと。暑い日中を避けた特殊な日常のスケジュールについて、フィールドワークの写真を交えて説明しました。参加者には具体的な仕事のイメージを持って頂けたのではないでしょうか。

 企画調査員は、やりがいが非常に大きく、特に自分が手掛けた案件が相手国で実現することの醍醐味を味わえること、それと同時に相手国政府との前線に立つ緊張感と責任の重さを強く感じることができる、と話しました。
 また企画調査員に求められる要素の中で最も大事な要素は、文化や商習慣が異なる中でのコミュニケーション能力であると話しました。相手国政府の大臣クラスからプロジェクト関係者、ガードマンに至る幅広い関係者とのリレーション構築についてなど、ジブチでのご自身の実体験を交えて重要さを説明しました。

 質疑応答では、参加者の方々から、現地でのフィールドワークとオフィスワークの割合や、企画調査員を経験した後のキャリアなど、多数の質問が寄せられました。

開発コンサルタントセッション(1)ハード系 (ブリーフィングルーム)

 開発コンサルタントセッションでは、ODAには欠かせない開発コンサルタントという職業について、2部構成で紹介しました。
 前半は開発コンサルティング業界の振興活動を行っている一般社団法人 海外コンサルティング企業協会(ECFA)より、研修・広報業務主任の河野 敬子(こうの けいこ)氏をお招きし、開発コンサルタント業界の概要を解説頂きました。また、後半は開発コンサルティング業界大手の日本工営株式会社より、コンサルタント海外事業本部地圏防災室課長 百瀬 泰(ももせ やすし)氏をお招きし「開発コンサルティング企業が求める人材像」をテーマにお話し頂きました。

 前半のパートでは河野氏より、開発コンサルタント業界の概要として、国際協力業界における開発コンサルタントの位置づけやJICA等の国際機関との関係、またどの様に関わりながら仕事を進めているのか等について説明頂きました。
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 開発コンサルタントとは、現地政府の要請を受けてJICAや国際機関等の援助実施機関が実施する開発援助プロジェクトを業務委託により実際に開発途上国で計画立案・設計・技術移転等の仕事をする人材であり、活躍する領域も、農業開発・教育・保健衛生・人材育成・経済・エネルギー・・・等、プロジェクトの種類に応じて多岐にわたる、と説明頂きました。また、分野は大きく分けて2つあり、下水道や道路を建設するように、ものづくりをするハード系(エンジニアリング系コンサルティング分野)と、地域・社会開発等、人づくりをするソフト系(非エンジニアリング系コンサルティング分野)であることを説明頂きました。
 その上で、開発コンサルティング企業が求める人材、キャリアパスの例、それぞれの分野のプロジェクト情報を収集する方法について紹介頂きました。なお、業界の年齢構成について、シニア層が増えていること、また新卒採用も増えてきているため、興味のある方は、是非チャレンジして欲しいとメッセージを頂きました。

 後半のパートでは百瀬氏より「開発コンサルティング企業が求める人材像」をテーマに講演頂き、実際に開発の現場で働いている経験談を踏まえながら開発コンサルタントに必要とされる能力等について解説頂きました。
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 百瀬氏は入社時から海外部門を希望していましたが、配属されたのは国内部門で、ダムやトンネル開発に携わりました。38歳の時に念願の海外事業部に異動しましたが、海外では専門性が要求され、任された分野は全て一人でやらなければならないため、国内で10年間経験を積めたのは結果的によかったと仰っていました。
 パキスタンで携わられた地震・地滑り対策のプロジェクトについての紹介や、開発コンサルタントをする面白さ、海外で苦労された点、コンサルタントのキャリアパスについて説明頂きました。また、コンサルタントに特に必要とされる能力として、「聞く力」「判断する力、解決する力」「説明力・プレゼンテーション力」を挙げられていました。

 締めくくりに、キャリアパスで大事なこととして、一人前になるには10年、それまでは辛抱という心構えでいること(仕事をしている時はつらいが、完成した時は非常に感慨深いとのこと)、また開発コンサルタントの求める人材像として「謙虚・柔軟性」「創造性と発表能力」「企画力・実践力」「倫理観」であるが、満たしている人はほとんどおらず、ひとつだけ重要なのは「仕事に対して謙虚で情熱をもってプロジェクトを完了させる強い気持ちを持つこと」、と参加者へ力強くメッセージを送られました。

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お昼休みをはさみ、講堂では、開発コンサルタントセッション(2)ソフト系、国際機関セッション、ブリーフィングルームではNGOセッション、JICAセッション(2)民間連携を行いました。

開発コンサルタントセッション(2)ソフト系 (講堂)

 午後の開発コンサルタントセッションでも、開発コンサルタントという職業について、2部構成で紹介しました。

 前半のパートでは、一般社団法人 海外コンサルティング企業協会(ECFA) 研修・広報業務主任河野 敬子(こうの けいこ)氏より、後半のパートでは、午前同様開発コンサルティング業界大手の株式会社三祐コンサルタンツ海外事業本部 蛭田 英明(ひるた ひであき)氏より実際に開発現場で働いている経験談を踏まえながら開発コンサルタントの業務内容やキャリアパス、必要とされる能力等について講演頂きました。

 まず河野氏より、午前と同様に、開発コンサルタント業界の概要として、国際協力業界における開発コンサルタントの位置づけやJICA等の国際機関との関係、またどの様に関わりながら仕事を進めているのか等について説明頂きました。

 後半のパートでは、蛭田氏より実際に開発の現場で働いている経験談を踏まえながら開発コンサルタントの業務内容やキャリアパス、必要とされる能力等について講演頂きました。
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 入社後は、最初は経験も少ないため「業務調整」として会社のチームメンバーの宿舎手配や現地担当者との調整等を担当し、大変苦労をされたとのことです。ザンビア共和国での小規模灌漑開発技術協力プロジェクトでの活動状況(職場や現場)、また生活環境等についても写真を交えて紹介頂きました。実際に海外で開発コンサルタントとして活躍をされた蛭田氏のお話を聞くことにより、参加者は開発コンサルタントの業務内容をより具体的に理解し、イメージすることが出来たのではないかと思います。
 最後に、「点と点が将来どこかで繋がる ―いろんなチャンスが巡ってきた時に、その時々は点でしかないが振り返ってみるとそのチャンスが積み重ねられ線になるので、日々の出会いや与えられたチャンスを大切にして欲しい― 」と熱いメッセージを頂きました。

NGOセッション   (ブリーフィングルーム)

 NGOセッションでは、「NGOで働くということ」について、2部構成で解説を頂きました。
 前半は、関西でネットワークNGOとして活動している特別非営利活動法人 関西NGO協議会より、高橋 美和子(たかはし みわこ)氏をお招きしNGOの概要と労働条件について説明頂きました。続いて、実際にNGOで活躍されている特別非営利活動法人 CODE海外災害援助市民センターより事務局長の吉椿 雅道(よしつばき まさみち)氏をお招きし、「NGOで働くということ」をテーマに講演頂きました。

 まず、高橋氏より、NGOを構成する3つの要素では、政府の判断に左右されず国境を越える非政府性、ボランティアとは異なるNGOの非営利性、高橋氏が特に大切と考えていらっしゃる自発性、についてお話し頂きました。
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 また、国際協力業界でのNGO活動の特徴として次の5点を解説頂きました。

  • 現地住民の参加を得ながら行う自助努力支援
  • 小規模でも柔軟かつ機動性に富んだ活動
  • 地球益を基礎とした人道的観点からの支援
  • 世界の人々と共に生き、助け合い、分かち合う「地球市民意識」の醸成
  • 海外での経験・活動の成果のフィードバック


 NGOの実情として、NGOの財政規模、有給の職員数や雇用形態、NGOの採用基準、年収と福利厚生、男女の比率、採用実績と採用基準について最新のデータを用いて説明頂きました。特にNGOの有給職員の募集については、欠員補充や内部募集が多く見られること、小さなNGOは募集をあまりかけず、ミッションを共鳴してくれる人を内部で採用する傾向があるとのこと。採用情報の収集は団体のWEBサイトやPARTNERをはじめとする国際協力のサイトをこまめにチェックすることが望ましいとアドバイスされました。

 続いて、実際に吉椿氏より、「NGOで働くということ」をテーマにお話し頂きました。
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 はじめに、CODE海外災害援助市民センターの理念と取組み活動について紹介頂きました。スマトラ沖地震での防災教育・漁業支援、パキスタン北東地震での女性職業訓練センターの建設、四川大地震でのコミュニティー建設等、たくさんの事例を写真と共に紹介頂きました。特徴として、「現場の人・その声に寄り添い、それをもとに繊細に多彩に動いている」、ということを挙げられていました。

 吉椿氏は現場で大切にされていることとして、被災者への観察力、傾聴力、学習力、想像力をあげ、また、NGOとしてCODEの理念にもあるように、「“最後のひとり”を代表しなくてはならない、最後のひとりの声まで聴くこと」が一番大切であると述べられました。
 また、支援を通じて、自分が変わり、相手が変わり、世界が少し変わる事こそNGOで働く醍醐味だと熱く語って頂きました。


国際機関セッション (講堂)

 外務省国際機関人事センターより、課長補佐の綾部 悟始(あやべ さとし)氏をお招きし、「国際公務員になるために」をテーマに講演頂きました。 repo13

 国際機関で働くための応募方法のうち、今回は、主要な応募方法の「空席公告への応募」、「国連事務局YPPへの応募」、「JPO派遣制度への応募」の3点について説明頂きました。このうち、「国連事務局YPPへの応募」以外は職務経験が求められており、職務経験を積むために、「JPO派遣制度への応募」を利用することが採用への近道となると説明されました。

 「JPO派遣制度」は国際機関で活躍したい若手の日本人を支援する制度で、各国際機関へ職員として一定期間派遣されますが、国際機関で引き続き働くためには、派遣期間中に積極的にポスト獲得のために活動することが求められるとアドバイス頂きました。なお、どのような方法を利用して応募するにしても、採用に至るまでに長い期間がかかること、即戦力を求められるため、中長期的な準備が必要とのことです。
 最後に、国際機関で働くのに出身大学・大学院は関係あるか、など「よくある質問」について紹介頂きました。(上記の質問に対しては、出身大学・大学院よりも、大学院で「どのような専門性を身につけるかが大切」と説明頂きました。)

 続いて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) 帯刀 豊(たてわき ゆたか)氏より、「国際機関の仕事について」をテーマに講演頂きました。
 UNHCRとは世界各地にいる難民の保護と支援を行う国際機関で、2012年時点で7685人の職員が働いており、うち約86.8%以上の職員が危険地や遠隔地を含む現場で働いている、とのこと。帯刀氏自身は、イラクやアフガニスタンの現地事務所を経験後、現在はJICAシニア・アドバイザーとして、JICAに出向されています。講演では、現地事務所での業務内容、生活を中心にお話し頂きました。
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 「国際機関を目指す方へ」、と題して、国際機関で働くために必要なこと、求められることとして、語学力や学位・資格もさることながら、さまざまな状況に対応できる「柔軟性」「想像力」を働かせて、仕事への興味を持ち続けることや相手の立場を理解することができること、そして、失敗してもそれ以上の成功をすればよいという「失敗を恐れない」積極性が必要であると解説されました。
 また、「求められること」も重要だが、どのようなことに重きをおいて過ごすかという自分の「生涯のテーマ」を追い求めて欲しい、数十年後の「生活観」はどうなのか想像して欲しい、「一期一会」(~今を大切に生きること、それが将来の自分につながっていくということ~)について考える時間を作って欲しい、つまり自分自身がどうありたいかということを貪欲に考えて欲しい、とメッセージを頂きました。


JICAセッション(2)民間連携  (ブリーフィングルーム) 

repo15  午後のJICAセッションでは、民間企業がどのように国際協力の活動をしているのかについて、まずJICA関西より、「ODAによる中小企業海外展開支援事業」について解説と事例を紹介し、続いて、ロート製薬株式会社 グローバル事業開発 統括マネージャー鈴木 浩二(すずき こうじ)氏より、ロート製薬株式会社が取り組んでいるBOPビジネス連携促進について説明頂きました。

 まず、JICA関西より、ODAを活用した中小企業等の海外展開支援事業や、民間連携ボランティア制度などJICAが行っている民間企業支援について解説しました。BOPビジネスへの支援もその一つで、2010年より支援を行っています。BOPとは貧困層(Base of the Pyramid)のニーズを満たすための製品・サービスの提供と貧困層の市場への参加促進を行うことであり、企業が利益を上げて持続的に事業を行いつつ、貧困削減等の開発課題の改善にも寄与し得るものとして、昨今注目されているビジネスであると説明しました。

 続いて、鈴木氏より、ロート製薬株式会社での取り組みを紹介頂きました。ロート製薬株式会社では、美・癒・健康とある事業領域のうち、健康の概念を広げ、日常のライフスタイルから、先端のライフサイエンスまでを視野に入れ事業を展開していこうと取り組んでいるとのこと。今後は新興国に向かってさらなる進出を目指しており、JICAの「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」として仮採択された、ミャンマーでの「持続可能な包括的日本式白内障診療事業」についても現在進めているとの紹介がありました。
 また、2014年3月からのBOPビジネス連携促進事業として「ケニア余剰農作物を利用した高付加価値スキンケア商品事業準備調査」について紹介頂きました。ケニアで生産されている農作物をもとに、スキンケア商品の原材料を作ることが可能かを調査し、一定の基準をクリアした農作物を適正価格で買い取り、現地のニーズに合ったスキンケア商品を開発・製造・販売するとともに、製造の過程で住民に働く場を提供するモデル案を描いているとのことです。

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■特別企画■

座談会

 午後のセッションと並行して、将来国際協力のプロとして活躍したいと考えているセミナー参加者、講演者、JICA職員による座談会を開催しました。
 JICA職員及び現役で国際機関・開発コンサルタントとして活躍されている方を取り囲み、国際協力をやってみたい若手営業職社会人、海外留学経験を持つ大学生、青年海外協力隊経験者、中にはJICA専門家の経験者である50代の方も参加され、様々な思いと経験を持った方々が集まった座談会となりました。
 参加者は積極的に質問、発言されており、何かを得ようという思いが強く伝わってきました。座談会を通じてひしひしと感じさせられたことは、若手からシニアまで経験や年齢が大きく異なるものの、「“国際協力と自身の生活を両立”するための“国際協力のキャリアパスの在り方”とはなにか」という課題を参加者の皆さんがそれぞれの立場で悩み、考えている、ということ。
 しかし、熱いテーマを語るには60分という時間は短いのも事実で、座談会終了後も、参加者が会場に残って討議、情報交換されていたり、当日参加を受け付けていた意見交換会(事前予約制)へ声を掛け合って向かわれる姿が印象的でした。課題に対する「答え」「解決策」は簡単に出るものではないですが、志を同じくする参加者同士のネットワークもでき、意識を共有できたことで個々人が少なからず何かを感じ取ってもらえるような、有意義な座談会を提供できたのでは、と自賛しております。(要望事項も頂きましたので、より良い座談会を提供すべく、スタッフ一同検討を重ねていく所存です!)

最後に、今回の座談会で経験者から頂いた熱いメッセージの一部を共有いたします。

 
「国際協力の形は様々である。今は必ずしも国際協力に直接関係した仕事をしていなかったとしても、社会で働く基礎スキル等、そこで吸収できて、国際協力でも役立つものがたくさんあるはず。国際協力への熱い気持ちがあるならば、今やれることにしっかり取り組んでいれば道は自ずと開かれる。あきらめない、これが重要」
 
「(就職とか関係なく、)本音でやりたいことをやってみよう。何がやりたいか、ということが明確になっていなくても、あきらめずに考え続けよう。いつか、点と点が線になり、“これだ!”というものが出てくる」

意見交換会

 全てのセッション終了後、参加者、講演者を含む意見交換会を開催しました。
 事前に申し込みをして頂いた方に、講演やキャリア相談、座談会を受けてもっと「情報収集したい」「意見交換をしたい」と当日飛び入りで参加された方が加わり、講師やJICA職員も含めて総勢50名近い会となりました。
 国際協力の現場でどんな活動を行ってきたか、講演者の「生の声」を聞くだけでなく、座談会の流れを受けてでしょうか、国際協力への参加を志す参加者同士の交流も活発で、連絡先を交換されている光景が随所で見られました。参加頂いた方からは、「人脈形成ができました」「最初は緊張したけれど、最後はリラックスして初めての人と沢山の意見交換ができました」「参加者、NGO関係者、JICA関係者との交流はなかなか機会のないことだと思う。貴重な、充実した時間でした」とのお声を頂き、この意見交換会が出会いのきっかけとして役立っているのでは、と思っています。

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登録団体出展コーナー

 今回も、受付開始と同時に登録団体出展コーナーをオープンし、各団体のパンフレット等を配布しました。今回も多くの団体にご協力頂きました。 repo18 また、関西NGO協議会、ダイヤモンド・ビッグ社、PHD協会の皆様には会場に来て、参加者へ団体の活動内容など直接説明頂きました。ご協力ありがとうございました。

 当日出展されたのは、以下の団体です(順不同)


ワンポイント相談コーナー

 昼休みを利用して、セミナー会場(講堂)の一角で、講演者に個別に相談可能な「ワンポイント相談コーナー(1人5分程度)」を実施しました。
repo19  今回は、JICA職員に加え、開発コンサルタントセッション講師、NGO相談員をはじめとする国際協力業界の関係者にも相談員として参加頂くことをご案内したところ、ワンポイント相談コーナー開始時刻前にも関わらず長蛇の列ができ、前倒しで案内を開始しました。開始後も、相談員9名で対応しましたが、常時3、4人ほどの待ちができる盛況ぶりで、お昼の休憩時間が無くなるのをものともせず熱心に相談する姿から、相談員からも「参加者の国際協力への熱い思いが感じられ、感激した」との言葉を頂き、印象的な一幕となりました。

個別キャリア相談

 個別キャリア相談(一人30分予約制)を実施しました。定員数の都合上、当日は20数名のみの実施となりました。
 実施された方からは、「漠然とした今後の進路にどういう方向・可能性があるかとても親身に相談にのって頂けた。とても貴重な時間でした。この先の進路(検討)に活かしていきたい。」「具体的なことをお話し頂けて、疑問がクリアになりました。アドバイスを元にチャレンジを続けたいと思います。」「中小企業支援など新しいチャンスがあることを知り有意義な面談でした。今後PARTNER情報をキャッチしていきます。」など前向きになれた、とのお声を多く頂きました。
 なお個別キャリア相談は、毎週木曜日にJICA本部(東京麹町)でも実施しておりますので、こちらも是非ご利用頂けますようお願いします。また、Skypeを利用したリモート対面個別キャリア相談も受け付けておりますので、遠方の方も是非ご利用ください。なお、対面相談は国際協力人材登録者限定のサービスです。受けたい方は予め登録しておきましょう!


 次は、2014年9 月27日(土) 国際協力人材セミナー in 東京(市ヶ谷 地球ひろば) を予定しております。
 引き続き皆様に有益な情報を提供できるように、企画してまいりますので、ご期待ください!


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