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生理の時も、女性がいきいきと輝けるコミュニティを目指して(ピースウィンズ・ジャパン)


 

 

 

 

 

SDGsにどのように取り組んでいますか?

 

私たちピースウィンズ・ジャパンは、海外人道支援、災害支援、保護犬事業、地域再生事業を軸としたプロジェクトを行っている国際協力NGOです。幅広いプロジェクトの中で、今回はSDGs目標1「貧困をなくそう」、目標4「質の高い教育をみんなに 」、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の解決に向けた取り組みを紹介します。

 

私たちは今、ケニア北西部にあるトゥルカナ郡カクマ難民キャンプとカロベエイ難民居住地区、その周辺コミュニティで「女性の月経中の衛生向上」を目指した活動を行っています。この地域は主に南スーダンの内戦から流入してきた難民を受け入れている場所。非常に暑く乾燥した気候の下で、難民もケニア人も貧しい暮らしを強いられています。

 

この地域の女性は生理用ナプキンを買うお金がないため、生理期間中は、外に出て動くことができず、家に籠ってじっとしたまま過ごさなくてはならない人も多くいます。学生の女の子は学校を休むしかなく、教育の機会を奪われていることが、学校関係者や教師の間で問題になっていました。

 

そこで私たちは、洗って何度も使える布ナプキンの普及活動を始めました。医療用高吸収マイクロファイバー生地を使用した、使い勝手の良いナプキンです。これがあれば、使い捨てナプキンを買う必要がなくなり、生理中も快適に過ごせます。最初は恐る恐る布ナプキンを手にしていた女性たちも、一度使うとその快適さに感激して「他の人にも勧めたい」と言ってくれるようになりました。

 

しかし、この問題は布ナプキンを配るだけでは解決しません。私たちは、男性も巻き込んだ月経に関する正しい知識の普及と、現地の女性職人たちが布ナプキンを製作できる体制づくりも同時に進めています。過去にも布ナプキンを配る団体はありましたが、現地で布ナプキンを作る縫製職人グループを立ち上げ継続して支援したのは、私たちピースウィンズ・ジャパンが初めてです。

 

 


※布ナプキンを配布したときの様子

 

 

 

SDGsに取り組む理由やきっかけは何ですか?

 

ある女の子が、私たちの配った布ナプキンを「これがあれば学校にも行けるし、遊びにも行けるの!」と言って、お守りのように大切に持ち歩いてくれていたんです。便利さだけでなく、心の安心にもつながっていることが、とてもうれしかったですね。また、私たちが開催した月経衛生の研修に参加した男性は、「家族として女性をサポートしていきたい」と話してくれるなど、現地の人々の意識の変化に手ごたえを感じています。

 

そもそも、女性がナプキンを手に入れられない背景には「女性の生理が重要視されていない」という問題があります。この地域で家庭のお金を管理しているのは主に家長の男性のため、「男性である自分たちには関係ない」、「なぜお金をかける必要があるのか」とあしらわれることも多く、ナプキンの購入費を出してもらえない女性が大勢いるのです。

 

また、月経に対する知識の乏しさから、「生理中の女性が赤ちゃんに触ると泣いてしまう」 とか「生理の女性がいると悪いことが起きる」と根拠のないことを言う人もいました。そうした状況を見て、私たちは「月経は誰にでも起こることで、大事な生理現象だ」という認識を、コミュニティ全体に浸透させていくことが不可欠だと考えました。

 

私たちが啓発活動の大切さを強く感じたのは、ある女の子から初潮を迎えたときの話を聞いたことでした。突然の出血に驚いたものの、家族は男性だけなので相談できず、真っ暗になるまで外でじっとしていたのだと。そこをたまたま通った村の女性が「それは生理というものだ」と教えてくれて、その時に初めて「生理」を知ったというのです。胸が締め付けられるようなエピソードでした。学校教育などで、月経衛生についてしっかり教えていくことの重要性を改めて実感した出来事でした。

 

 


月経衛生管理研修は参加者の多くが男性

 

 

 

これからどのようなSDGs活動を目指しますか?

 

直近の目標は、もっと多くの女性に布ナプキンを広めていくことです。これまでに約5500枚の布ナプキンを配布してきましたが、この地域には約6万人以上の女性がいます。家から出られず、学校にも通えず、辛い思いをしている女の子はまだまだたくさんいるんですよね。だからこそ、この先も継続して布ナプキンを届け続けていかなければ、と感じています。先日は、新たな試みとしてクラウドファンディングによる支援の募集も開始しました。

 

また、ゆくゆくは現地の女性職人が作った布ナプキンを、彼女たち自身で販売できるような体制にすることも目指しています。そうなれば、女性たちの経済的自立にもつながります。布ナプキンが評判になり、「私も使ってみたい」と思う女性が増えて、欲しいときにはいつでも購入できる。そんなコミュニティができていくことに期待しています。

 

最近は、女性職人たちの縫製技術もどんどん上達してきました。最初のうちは、縫い目がずれたり、ほつれたりしてしまうこともありましたが、今ではどこにでも胸を張って売り出せる布ナプキンに仕上がっています。いずれはこの布ナプキンを、日本を始めとした先進国へ向けたフェアトレード製品として販売することも私たちの新たな目標です。

 

今、日本でも「生理の貧困」が話題になっていますね。私たちのケニアでの活動を知ってもらうことで、日本でも生理のことをもっとオープンに話せる環境がつくれたらいいなと思っています。そして、日本の女性の生理の負担が軽くなるような環境づくりへのきっかけにもなれたら、さらにうれしいですね。

 

 


布ナプキンを縫製する女性職人

 

 


 団体名:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
 団体種別:NPO/NGO
 所在地:広島県
 設立目的・事業内容:すべての人々が紛争や貧困などの脅威にさらされることなく、人間らしい生活を営める世界を目指す。
 ※当団体からのお知らせや求人に関する情報はこちらからご確認いただけます
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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