第18号 連載コラム ユース×SDGs 〜SDGsでつながるローカルとグローバル (上)

のだめカンタービレの「のだめ」と一文字違い、「わだめ」こと和田恵です。こんにちは!

普段は、慶應大の大学院生と共同代表を務めるユース団体「SDGs-SWY」の2つの立場をオーバーラップさせながら、日本のSDGsの実装に取り組んでいます。

筆者 ハイレベル政治フォーラム2018 国連本部にて

「国際協力」というと、海外との関連が多い気がします。しかし、持続可能な世界を達成するための世界の共通目標・SDGsが出来たことにより、企業の活動も、地方自治体の活動も同じ文脈に入ることができました。場所や分野を問わず、すべてのセクターの活動が、共通言語であるSDGsによって目指す姿が重なったのです。すなわち、SDGsはローカルとグローバルを繋げる、まさにグローカルなツールです。その事例を、ユースの立場を活かしながら取り組んだ私の経験から、3つご紹介させてください♪

まずは、SDGsの進行をレビューする国連の会議・ハイレベル政治フォーラム(HLPF)です。

ハイレベル政治フォーラムの様子

2017年と2018年に参加してきました。SDGsの進捗について、目標別&各国が自発的国家レビューを発表することがメインのイベントですが、実は国家だけではなく様々なステークホルダーが参加しているのです。2週間の会期中、スペシャルイベントとして、企業の取り組みを発表するビジネスフォーラム、自治体の取り組みを発表する地方・地域政府フォーラムがありました。ユース、NGO、先住民族、障害者など様々なステークホルダーもサイドイベントを開き、情報を発信・交換しています。

日本政府は2017年に、日本のSDGs達成のための取り組みで、ODAや母子手帳プロジェクト等を紹介しました。2018年には北九州市長が、北九州市の取り組みを地方・地域政府フォーラムで発表、日本政府のレセプションではピカチュウを招きSDGsをテーマとする大阪万博のPRが行われました。このように、SDGsを主軸に、開発途上国も、自治体も、万博も、同じ文脈で同じ未来を目指して活動できるようになったのです。

私自身は、地球環境戦略機関とともに、「Japan Local SDGs Map」を作成。日本はSDGs未来都市など多くの自治体がSDGs活用に取り組んでいるため、17目標ごとに代表的な自治体を選び、日本の自治体の取り組みを世界に向けて紹介しました。

Japan Local SDGs Map

SDGsは幅広い国際協力の方式です。開発途上国支援の他にも、自治体での持続可能なまちづくり、企業のサステナブルな取り組み、市民社会など、グローバル、ローカル問わずすべてのアクターの活動こそが中心だと、ハイレベル政治フォーラムを例にお話しさせていただきました。

次回は、自治体の中での、特に北海道下川町のお話、最終回はユースとしての役割について取り上げます。

SDGs-SWY 共同代表
慶應義塾大学 政策・メディア研究科
(2019年3月現在)

和田 恵

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