企画調査員(調達)

概要

企画調査員(調達)とは、JICA在外事務所などで、JICA在外事務所、専門家及びプロジェクトなどの調達業務を支援し、事務所内での調達経験や知識の蓄積・普及を促進する人材です。JICA在外事務所には、日本から派遣される職員等のほかに、その国で採用されるナショナルスタッフも在籍します。企画調査員(調達)は、事務所に勤務するスタッフやフィールドで活躍する専門家が行う資機材の調達、工事契約、コンサルタント契約等のサポート、調達手続きのガイドラインや書式の整備、所内セミナーの開催等により、適正な調達が実施されるように支援します。

契約期間は原則1年です。(双方の合意に基づき、同一の案件について契約期間が3年間を上限として更新される可能性もあります)

求められる資質と能力

派遣国、JICA在外事務所の状況により異なりますが、企画調査員(調達)に必要とされる一般的な資質と能力は以下のとおりです。
「国際協力人材に求められる6つの資質と能力」も併せてご参照下さい。)

分野・課題専門力

JICA在外事務所の調達業務を進めていくためには、調達ルールやJICAの調達を取り巻く最新の状況を充分に理解し、的確な判断を行う必要があります。
こうした判断力は、国内外問わず組織に勤務した経験や調達実務経験により培われる部分が大きいため、調達実務経験があることが望ましいといえます。

総合マネジメント力

JICAの調達では、業務の効率的な実施と契約の透明性、競争性の確保を両立させることが求められています。調達担当者は、事業の年度計画と進捗状況を充分に把握しながら、適正な資機材やサービスをタイムリーに調達しなければならないため、総合的な事務運営マネジメント力が必要です。

問題発見・分析力

日本とは商慣習や文化が異なる途上国においては、調達を実施していく中で、発生しうるトラブルに備える能力が求められます。また、トラブル等が発生した場合には、問題の所在を明らかにし、解決に必要な情報を迅速に収集したうえで、解決策を提案し実行する力も必要です。

コミュニケーション力

JICA在外事務所の調達においては、事務所のスタッフや事務所外の専門家等に十分に説明を行い、理解を得たうえで、業務を進めていく必要があります。 ナショナルスタッフや取引業者とのやり取りも多く発生することから、業務上十分にコミュニケーション可能な語学能力が必要です。