第64号 PARTNERコラム今はできなくても。ケニアが教えてくれた一歩ずつ進む大切さ

皆さん、こんにちは。民間企業で働きながら、任意団体Service Beyond Horizonの代表をしています。熊谷と申します。

私たちは、ケニア西部のビクトリア湖に浮かぶムファンガノ島という島で、若者をHIVや若年妊娠から守るための教育プロジェクトを実施しています。本プロジェクトの対象地はHIVの感染率が国内で2番目に高い地域で、美しい自然に囲まれながらも残酷な現実を突きつけられるような場所です。

ムファンガノ島の住んでいた場所からすぐの道
ムファンガノ島の住んでいた場所からすぐの道

Service Beyond Horizonは設立からまだ1年にも満たない小さな団体で、日本側は私1人、ケニア側は2人でなんとか活動を回しています。私が大学生の時ボランティアで滞在していたケニアで出会った現地パートナーとクラウドファンディングを一緒に始めたことをきっかけに、私たちの活動はスタートしました。そして、社会人となった今も続けることができています。

現地パートナーとクラウドファンディングの打ち合わせの様子
現地パートナーとクラウドファンディングの打ち合わせの様子

今年、新社会人となった私は、本業の会社では仕事ができずに戸惑ったり、一方で任意団体の活動では寄付をいただいた方々や現地パートナーからの期待に応えられるか不安に襲われたり、とにかく「できない自分」を目の当たりにしています。

“Anything born big is abnormal.”これは、そんなふうに悩んでいた私に現地パートナーがかけてくれた言葉です。「何事も始めは小さくスタートするものだ。」と、彼は私に声を掛けてくれました。

会社員と任意団体の代表、「二足のわらじ」ですが、正直今の私は、わらじを履くどころか自分の2本の足で歩くことすらままならないような状態です。それでも、歩くことをやめたいと思ったことはありません。いつか二足のわらじでも歩けるようになると信じているからです。現地スタッフに掛けられた言葉のように、小さく生まれたものが大きくなると信じています。
今はまだちっぽけな存在ですが、現地パートナーと誓った、「いつの日かエイズゼロの世代を創る」という約束を果たせるように、これからも足を前に進めようとすることだけは忘れず、一歩一歩進んでいきます。

任意団体Service Beyond Horizon
代表
熊谷拓己

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