第49号 PARTNERコラムクロスフィールズの国際協力②:フルタイムの会社員がリモートで新興国の団体を支援

これまで新興国で活動してきましたが、コロナ禍で海外事業が全面的にストップしてしまいました。一方、新興国の団体からは「コロナの影響で事業継続が厳しい」との声が続々と届いていました。そこで「日本からでも、できることをしたい」「リモートでやれることがあるんじゃないか」という想いをもった企業の人々やクロスフィールズの職員が一致団結し、リモートで海外の団体をサポートするチームを結成しました。4名のメンバー全員がフルタイムで働きつつ、ボランティアでベトナムの社会的企業による製品の日本輸出をサポートしています。

サポート先の団体はTohe(トーヘー)です。ベトナムを拠点にアートを通じて障がいを持つ子どもたちの支援に取り組んでいます。具体的には団体が運営するアート教室で、子どもたちが描いた絵をデザイン化して雑貨を製造・販売し、そこから生まれた収益を子どもたちの支援に還元しています。ところがコロナ禍でメイン顧客の観光客が激減し、収入は70%もマイナスになってしまいました。新たな収益を確保するため、日本を含む海外への輸出を目指しています。

サポート先・Toheのアートによる子ども支援の様子 (写真・左) と、子どもの絵をもとにした雑貨 (写真・右)
サポート先・Toheのアートによる子ども支援の様子 (写真・左) と、子どもの絵をもとにした雑貨 (写真・右)

プロジェクトメンバーは週8時間、終業後の時間帯をメインに活動中。それぞれのスキルとコネクションを活かし、日本における製品の市場調査や販路開拓などに取り組んでいます。Toheとは週に一度オンラインで打ち合わせをし、そこでも議論を重ねています。

顔の見える国際協力ができない今、わたしは今回のプロジェクトを「新しい国際協力」のひとつの形にしたい、と強く思っています。現地に行けなくても「互いにメリットのある、持続的な国際協力を実現する」という志は変わりません。そのため今回もベトナムの団体をサポートすると同時に、参加メンバーにも新しい経験や学びを得てもらうことも目指しています。「フルタイムの会社員とNPO職員による、オンラインでの国際協力」はクロスフィールズとしても新しい取り組みなので、なんとしてでも成功させたいです。

嬉しいことにサポート先のToheからは「ベトナムでは得られない情報や、詳細なリサーチは期待以上で、本当にありがたい」というコメントをいただいています。彼らの期待に応えるべく、最後まで全力で取り組みます。どんな成果をToheに届けられるか、とても楽しみです。

Toheスタッフ(写真・右下)と、プロボノメンバーたち
Toheスタッフ(写真・右下)と、プロボノメンバーたち

プロジェクトではクラウドファンディングを実施中です。応援よろしくお願いします。
https://camp-fire.jp/projects/view/350966
ToheのHPはこちら(英語版): http://www.tohe.vn/en/
クロスフィールズについてはこちら: http://crossfields.jp/

NPO法人 クロスフィールズ
西川紗祐未

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