「誰かの役に立ちたい」海外協力隊から続く道。
長井 宏治さん
開発コンサルティング企業 / NTCインターナショナル株式会社 / 40代
キャリア年表
大学学部生
1993~1997年
農学部で森林生態学講座を専攻。研究室では、乾燥地の緑化について研究しており、海外協力隊のOVも在籍。
海外協力隊
1997~1999年
ニジェールに2年間派遣される。自然環境が厳しい中「チーム派遣」の隊員として、植林の啓発活動、苗木作成等を行う。
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2000~2001年
帰国後実家に戻っていたが、意を決して上京。コンサルタント会社でアルバイト。また、協力隊時代の縁もあり、マリでプロジェクトサポート要員として仕事。
開発コンサルタント
2001~2020年9月
現在の会社に就職。協力隊の経験から西アフリカフランス語圏の国での業務に従事。国内でも営業職として各種交渉、折衝等も担当。
社会が変化するタイミング。日本の地方にも目を向ける。
国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?
現在の業務にたどりつくまで、どのようなキャリアを積んでこられましたか?
協力隊の活動を終えた時点では、なんとなく「また、アフリカに戻りたいな」と思っていました。また、修士を取得することも考えたのですが、その時点で学びたい分野を絞りきれていなかったので、協力隊の経験が生きる就職先ということで、開発コンサルタントを選びました。今から考えると、「ふわ~っと」この業界に入ったと思います。一方で、「自身の活動で、誰かの役に立てれば」という気持ちはいつも持ちづづけています。
現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?
国内では、主なクライアントであるJICA、また同業他社の方との意見交換や案件受注のための協議を担当しています。
現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?
国内外の様々な人に会うことができることが一番です。現地では、政府の高官に会い業務の説明をすることから、農民に対して技術指導・聞き取りを行うこともあります。国際機関の方とも協議することもあり、その中で多種多様な社会背景を持った方に会い、自分が知らなかったことを色々と知ることができる、刺激を受けることができるのが魅力です。
技術協力プロジェクト等では、3年から5年の長期に渡って仕事をしますが、運良く全期間従事できた場合、カウンターパートなどプロジェクトに関係する人々の変化を実感できるのは、技術移転や人づくりを主とする日本の国際協力の魅力ではないでしょうか。また、従事したプロジェクトを通じ、その分野のプロの方と仕事ができるのも魅力です。
今後のキャリアプランをお聞かせください。
修士取得については、現在も継続的に検討しています。 修士無しでコンサルタント業界に入ると、「修士を取得しておけばよかった」と思うものです。費用と時間が許し、かつ「勉強したい」と思う分野があれば、それが将来の専門分野になる可能性が高いので、修士課程に行くことをすすめます。弊社の事例で個人的な感覚ではありますが、近年の新卒採用者では4人中3人は修士卒です。開発コンサルタントは、常に勉強することができる仕事なので、仕事をしながら博士号を取得する人もいます。その際も、学士からではなく修士からのほうが行きやすいです。
国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。
国際協力の分野は、高い専門性が必要だと思われがちですが、その専門性もコミュニケーション能力がなければ生かすことができないと思います。相手の立場になり考えること、また、こちらの考えを適切に伝えるコミュニケーション力(語学力を含む)をまずはつけてもらえればと思います。
専門性は仕事の結果として付いてくる部分もあります。ですので、3年、5年先の自分のキャリアを想定して、どのような事で国際協力に貢献したいのかをイメージすること、もしくはそのような人に会って、話をきくことで自身のキャリアパスの参考例が見つかるのではないでしょうか。
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