妻の一言が転機、建設エンジニアからの転身。
鈴木 健司さん
開発コンサルティング企業 / 株式会社パデコ / 40代
キャリア年表
大学学部生
1990~1994年
土木工学を専攻。
大学院生
1994~1996年
社会システム工学を専攻。
民間企業
1996~2004年
建設会社でエンジニアとして勤務。
大学院生
2004~2006年
海外の大学院に留学。
開発コンサルタント
2006~現在
インフラ関連のプロジェクトで、主に経済財務分析を担当。
育休(8ヵ月間)。
珍しかった男性の育休取得、家庭とのバランスを大切に。
国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?
大学院卒業後、社会人になった当初は建設会社で現場と設計の業務に従事していました。当時は海外や国際協力のプロジェクトには特に興味はなかったのですが、結婚して国際協力関連の仕事をしていた妻からエンジニアが国際協力分野で活躍できる可能性があると教えてもらい、徐々に興味を持つようになりました。自分なりに調べ考えていく中でエンジニアとしてより大きく広く世界に貢献できることに魅力を感じるようになり、国際協力の仕事に取り組むことを決めました。実際に転身するに当たり、新たな知識を身に着けたいと考えて転職前に海外留学をして、自分のできること・可能性を吟味することで、さらに国際協力に興味を持つようになりました。
これまでにどのようなキャリアを歩んでこられましたか?
現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?
現在担当しているプロジェクトの一つは東アフリカ地域の貿易円滑化に関する技術協力プロジェクトで、OSBP(※)運営の専門家として参画しています。このプロジェクトではOSBPの導入により陸上の国境地点における越境手続きの簡略化を推進して、地域活動の効率化や経済発展に貢献することを目的としています。私の主担当業務はプロジェクト実施による効果(越境手続き時間の短縮)を定量的に把握するために国境地点における交通調査を実施することです。加えて、チームメンバーと協力しながら国境地点における職員を対象にしたトレーニングを実施したり、関係者や国境職員を招いての現地会合をファシリテートしたりしています。
(※)OSBP:One Stop Border
Postの略。内陸国境を越境する際に、両国それぞれで行われていた手続きを1ヵ所で行えるようにすることで、人やモノの効率的な移動を可能にする取り組み。
現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?
ワークライフバランスをどのように実現されていますか?
開発コンサルタントは海外出張期間が長く、家族に負担を強いることになりますが、メリットもあります。その一つとして私が活用したのが育休です。子どもを授かった時点で、関係者に相談をしながら育休取得期間にアサインが入らないようにできれば、一般的な仕事と比較して育休が取りやすいと考えます。ただし、プロジェクトのメンバーや上司・同僚の理解と協力が不可欠です。私が育休を取得した当時は社会的にあまり男性の育休が話題となっていなかったのですが、周りの方の協力・理解を得て、約8ヵ月間の育休を取得できました。おかげで、かけがえのない経験ができました。また、育休後も、保育園のお迎えなどで早く帰宅することに関して同僚の理解を得ることができました。
今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。
国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。
一番重要なのは現地での活動を楽しめることだと思います。2020年はコロナ禍で渡航が難しい状況にありますが、国際協力の一番の魅力は現地で様々な苦労をしながらも、色々な人と協力してプロジェクトを成し遂げるところだと思うので、現地における作業・生活・移動・ハプニングのすべてを楽しめる人が向いていると考えます。もちろん、実際のプロジェクトの中でどのような専門家として貢献するかということをイメージして、勉学や業務経験を積んで行くことも大事です。ただ、準備ができていれば、チームの中で貢献できるし、他の仕事では得ることがなかなか難しい経験ができると思います。
※本記事は、2020年12月時点での情報となります。
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