「住まい」の観点から「空気」と「水」で社会問題にアプローチ。

宮本 知典さん

民間企業 FUTAEDA株式会社 30代

  • 民間企業
  • 都市開発・地域開発
  • キャリア年表

    大学学部生

    2002年~2006年

    工学部電気情報工学科を専攻。

    民間企業

    2006年~現在

    小売、卸売の事業からスタートし、海外取引・建築設備を経験し、現在、経営企画・管理を担当。

    インタビュー

    国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?

    現在、当社では「風なし・音なし・省エネ」の次世代空調事業をメインで行っています。私は海外営業や社内システム開発の目的で諸外国に行きましたが、特にタイやベトナムなど東南アジアの国に行った際に、都市部も含めた人々の「住まいの環境」について、良くも悪くも日本と大きな差を感じることがありました。これからインドを筆頭に人口が増えていきますが、「住まい」や、それに紐づく「水」などの衛生環境については非常に大きな課題があると思っています。そのようなアジア諸国の社会課題の解決に取り組むことが、当社にとって事業を発展させていくうえで良い機会になると考え、純粋な意味での国際協力ではないかもしれませんが、興味を持ちました。

    これまでにどのようなキャリアを歩んでこられましたか?

    小売店舗営業から、総務・経理・ロジスティクス・システムなど社内業務の改善、新規顧客の獲得など、幅広い業務を経験しました。中小企業ですので、一人何役もこなさなければならない器用さが求められる反面、そのおかげで社内の様々な業務に精通し、会社の仕組みや業務事情を網羅的に把握することなりました。その経験のおかげでシステム開発を行うために海外企業を訪れた際には、何がベストかの判断軸が自分の中に既にあったため、誰かに判断を仰がなくとも自分ですべて即断即決することができ、非常に速いスピード感を持って業務を進めることができました。現在も、未経験の業務には貪欲に臨み、知識や経験を得ています。

    現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?

    今は、副社長として会社全体のことを踏まえつつ、次世代空調事業の責任者を担当しています。やっていることは社内改善も多いですが、自社のコア業務が何かを見定めつつ、社外の協力者にお願いできる部分は積極的にアウトソーシングして、本業に集中できる環境を整えています。単にアウトソーシングするだけでなく、自社もともに成長できるような配慮も忘れていません。空調事業では、「湿度をもった空気から飲める水をつくれる空調システム」の開発に取り組み、特許を取得しています。デモ機での水質検査では良い結果が得られているので、完成の暁には東南アジアなどの人々に「より快適な住まい」をお届けできるよう努めたいと思います。

    現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?

    当社の空調は太陽が熱を発して地球に届けてくれるのと同じ原理である「放射(ふく射とも言う)」を応用しています。通常のエアコンは風を発生させて冷暖のコントロールをしますが、これは人間にとって本来自然ではありません。放射空調は、人にとって自然な環境をつくり出すことができるため、「空気」の観点からより快適な住まいの実現に貢献できていると思います。個人宅だけでなく、病院、教育施設、商業施設でも使われた方の満足度が非常に高いため、まだ認知度は低いですが非常に可能性のある事業だと思っています。宇宙における温度管理も放射なので、将来的には宇宙産業とも関われる種があるのも大きな魅力です。

    今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。

    脱炭素社会において「住まい」の観点から解決できる問題は数多くあるように思います。「住まい」に関連する中でも「空気」と「水」を中心に、事業を通じて社会貢献できることを今後も具体的に探して実現したいと考えています。「住まい」の質を高めることが、人々の生活を豊かにするのだと信じています。また、社会貢献するためには、社内環境もそれに相応しい状態でなければなりませんので、SDGsで言えば「第8目標:働きがいも成長も」の最たる実践企業を目指し、待遇だけでなく、やりがいも高めていき、遠い未来も社会貢献し続けている企業でありたいと思います。

    国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。

    国際協力にはいろいろな形があると思います。人が居るところには必ず「住まい」があって、「住まい」にはエネルギーや衛生環境が必ず紐づいているので、より快適な住まいを実現しようとすると多くのエネルギーが必要になります。そこで無理が生じて、人が「ガマン」をしなくて良いように、自然な形でより改善できるアプローチが必要なのではないかと考えています。「水」を例に取れば、「すぐに浄化を」ではなく、新しく水を生み出すことや、全く新しい発想で水を持ってくることなど、時間は掛かっても環境への負荷が低い方法がこの地球にとっても、人々にとっても良いのだと思います。

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