日本の国際化・地域活性化とケニアの農業・農村開発に取り組む!
鶴田 亜津佐さん
国際協力機構(JICA) / JICAケニア事務所 / 30代
キャリア年表
民間企業(航空)
2006~2010年
国際線の出発便責任者及び旅客サービスを担当。国内空港の国際化や業務カイゼンにも携わる。
NPO(地域活性化)
2010~2011年
過疎化が進む日本の農村部(山間地)で、住み込みの事務局メンバーとして地域活性化事業に携わる。
JICA期限付職員
2011~2014年
JICA中部にて、地域開発、地場産業・中小企業振興に関する研修の企画、実施、評価を担当。
JICA職員
2015年~現在
JICA中部勤務を経て、2018年に本部へ異動。農村開発部にて、ウガンダとケニアの農業・農村開発を担当。2021年よりケニア事務所で農業・農村開発事業の発掘や進捗監理を担当。
異業種転職を通じたスキル習得と国際協力キャリア形成。
国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?
もともと国内外の文化や伝統に興味があり、海外を知るために多国籍国家オーストラリアに5年間留学しました。多様性の面白さや居心地の良さなどに気づいたと同時に、生まれた環境によって人生の選択肢に違いがある事実も知りました。後者は国内でも同じであることや、国内外問わず地方部には都市部とは違う価値・魅力があることを航空業界の仕事を通じて気づき、転職して国内の過疎化が進む村で若者や外国の方々との交流や地域イベント、産品販売などに取り組みました。そこでは、民間企業とは違う達成感があり、国内では社会課題(地方創生)、途上国では開発課題(農村農業開発)と呼ばれる難題に対して本格的に向き合いたいと考えたのがきっかけです。
これまでにどのようなキャリアを歩んでこられましたか?
現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?
JICAが行うケニアの農業・農村開発分野の新規案件の企画提案(新規商品開発のようなイメージ)と現行案件の実施監理(商品の販売促進や品質管理のようなイメージ)を担当しています。ソフト面は技術協力案件を通じてケニア国内外での研修や農業技術の実証および普及、ハード面は資金協力案件(無償、有償)を通じて農業インフラ整備があります。また民間企業からのお問い合わせも多く、特に日本の地方部の中小企業の製品がいかにケニアの発展に役立ち、連携できるかといった業務もあります。私だけでは知識も経験も足りないため、JICA内の有識者、JICA専門家やコンサルタント、ケニア人の同僚や実務者を常に巻き込みながら日々奮闘中です。
現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?
ケニアの農業はGDPの約3割、外貨の約6割、農村部では雇用の7割を占める重要産業なのですが、ケニア農村部は職の選択肢が無いという消極的な理由があり、かつ経験値だけを頼りに農業を営んでいる方々が大半という現実もあります。そのため、JICA事業を通じて積極的に農業を始めたり、生活の悩みや苦労が軽減したという話を聞いたり、新たな道を切り開いていく姿を見るとやりがいを感じます。また、ケニア政府関係者などが日本での研修参加後に想いを語ってくれたり、日本好きになってくれたりするのも嬉しいです。さらに、食料は全ての根源であり、生産地である農村を通じた国全体の発展への貢献という観点での誇りもあります。
今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。
国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。
私のキャリアは初めから国際協力をゴールに位置付けて積み上げたものではなく、キャリアを歩みながら暗中模索しながら繋がっていったものです。結局のところ、何事も自分次第で様々なキャリア形成方法があると思います。私はそれが国際協力キャリアの多様性であり、面白さだと思ってます。正解や王道のルートがあるようで無い業界なので、様々なキャリア形成事例を参考にしつつも、何事も諦めずに「とりあえず、やってみる」ことが大切だと思っています。その過程で目の前のことに真摯に向き合えば、必要なスキルや経験、人脈はついてきますし、次の道が開けると信じています!私もまだその途中です。
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