現場関係者への感謝、新技術やインフラによる変化を感じる仕事。
宮川 達也さん
開発コンサルティング企業 / 株式会社片平エンジニアリング・インターナショナル / 30代
キャリア年表
大学学部生
2004~2008年
岩手県立大学総合政策学部でメディア論、公益事業論を専攻。
会社員
2008~2014年
通信建設会社でNTTの回線工事に従事。
JICA海外協力隊
2015~2017年
PCインストラクターの職種でラオス共和国ビエンチャン市に派遣。
開発コンサルタント
2017年~現在
株式会社片平エンジニアリング・インターナショナルにて技術協力プロジェクトなどの案件に従事。
日々の努力の積み重ねで国際協力の現場での挑戦を続ける。
国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?
これまでにどのようなキャリアを歩んでこられましたか?
文系の学部出身ですが、当時は放送関連の仕事に興味を持ち、元NHK記者の教授の指導のもとで、大学広報の映像制作や地元テレビ局での技術補助の仕事をしながら大学生活を過ごしました。放送関連の企業には就職できず、映像制作や技術補助の経験を活かし、通信建設会社に就職しました。通信建設会社での研修や下積みで、ネットワーク構築やサーバ構築に関する訓練を受け、関連する資格を取得し、それらの経験やスキルを仕事の基盤にしています。その技術を活かせるJICA海外協力隊の職種が存在することを知り、応募したところ合格し、以降は協力隊での活動を経て、開発コンサルタント企業の社員として働いています。
現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?
2020年以降、私はバングラデシュの2つの技術協力プロジェクトに従事しています。1つは「ダッカ市都市交通料金システム統合のためのクリアリングハウス設立プロジェクト フェーズ2」で、副業務主任及び公共交通政策担当として、プロジェクトの調整や広報、料金システムに関する技術的な支援、交通系ICカードの普及調査などを担当しています。もう1つは「過積載車両管理・規制能力強化プロジェクト」で、サーバシステム開発を担当し、過積載取締りのための軸重計測データベースシステムの構築に向けた現地調査やシステム開発のための要件定義や仕様書、
マニュアルの作成、機材調達、予算の管理などを行っています。
現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?
年間の約半分はバングラデシュでの現地業務を行っています。現地のプロジェクト関係者やスタッフと直接対話し、連携しながら仕事を進めることが多く、プロジェクト関係者に対して技術移転を試みて理解を得られたり、お互いにうまく協力を得て仕事を進めたりしたときにやりがいを感じます。現場で視察や調査を行うことも多く、現地で進行中のインフラ建設の状況やダッカ市を中心とした現地の変化を直接見聞きできることも、仕事の魅力と言えると思います。特に2022年末の
MRT6号線開通は印象的でした。新しいインフラによる変化を体感できるというのは現地で仕事をしているからこその貴重な経験だと思います。
今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。
国際協力以前に、情報基盤に係る技術を仕事の基盤にしています。その技術に関わる上で怠ってはいけないことは、日々関連技術に関する学習を継続することです。社会人1年目の時から、関連技術に関する学習を継続しており、現在でも定期的に情報処理技術者試験を受験して、より上位の試験合格を目指しています。キャリアが続く限り、学習の継続は怠らないようにしようと考えています。今後目指していることはバングラデシュ以外での業務にも携わることです。特に国際協力に関わるきっかけとなったラオスで案件に関わる機会を得たいです。ボランティアとしてではない形でラオスのために貢献できる機会を得られたらと考えています。
国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。
私は海外留学の経験もなく、大学院も卒業していません。国際協力の仕事に携わるためには留学経験、語学力、修士号が求められることもありますが、深刻な少子高齢化による働き手の減少傾向を考慮すると、職種ごとに必要とされる経験や能力に応じて国際協力への門戸を広げなければいけない時代が来ると考えます。経験が浅くても、日々の努力の積み重ねを武器に国際協力の現場でも闘えることを証明し、私が今後の見本になれればと思います。国際協力へのニーズも多様化しており、どの分野でも情報通信技術を活用する
DXが求められています。情報通信技術に関連することを学ばれている方、経験のある方に国際協力に興味を持っていただけると良いと考えています。
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