第19号 連載コラム ユース×SDGs 〜SDGsでつながるローカルとグローバル (中)
SDGsはローカルとグローバルを繋げる、まさにグローカルなツール。そんなSDGs視点の広い意味での
「国際協力」を語る連載も2回目、和田恵です。もうすぐ修士号を取得し、「マスターヨーダ」ならぬ
「マスターワーダ」になります。(SDGs達成のための)フォースと共にあらんことを。
普段は、慶應大の大学院生と、共同代表を務めるユース団体「SDGs-SWY」の2つの立場をオーバーラップ
させながら、日本のSDGsの実装に取り組んでいます。今回は、前回の予告通り北海道下川町でのお話です。
北海道下川町は、旭川より北にある小さな町です。冬はマイナス30度、深い雪に覆われます。町の9割を
占める森林とともに生きる、木の恵みを余すことなく使う森林循環経営を実施。消滅可能自治体であったが、
現在は人口増加に転じているモデルとなる町です。
誰一人取り残さないまちづくりを目指して、SDGsを総合計画に組み込みました。取り組みが評価されて
ジャパンSDGsアワードで内閣総理大臣賞も受賞。
ここで言いたいことは、国々が国連で決めた国際目標が、北海道の小さな町でも活用されているということ。ローカルな取り組みが、グローバルに確実につながっています。
実は私、下川SDGsアンバサダーを務めていて、下川町でもプロジェクトを推進しています。名付けて、
「下川SDGsマップ」プロジェクト!
日本で一番SDGsが進んでいると言っても過言ではない下川町、しかし町民全体への認知度はまだまだ。
そこで、どうSDGsを町民が自分ごとにできるのかに挑戦しています。そこで目をつけたのが「マッピング」。
下川町は人が住んでいる中心街が小さいコンパクトシティであるという町の特性を活かして、普段の生活と
SDGsのつながりを、地図を用いて図示しました。
ただ、私では地理はわからない!そのため、町役場の若手職員さんにSDGsレクチャーついでに応用として
SDGs視点で町を見てもらいました。さらに、総合計画のSDGs専門部会の方々や町長、副町長にも同様に
教えてもらい、30名以上の町の人の協力を経て作成中です。
今回は小さな町でもSDGsを自分ごととしてしっかり活用しているお話でした。世界と地域、前回の国連と
今回の下川町、全てがSDGsによって一本につながっていっている感覚を受けませんか。
最終回では、グローカルの文脈の中で、私たちユースは何ができるのかを述べます。
SDGs-SWY 共同代表
慶應義塾大学 政策・メディア研究科
(2019年3月現在)
和田 恵
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