第21号 連載コラム 私の国際協力“第一歩”~これから国際協力を目指す方へ

国際協力にもいろいろな形がありますが、私の所属する開発コンサルティング業界は、一般的にはあまり
知られておらず、「どんな仕事ですか?」や「きっかけは?」と言った事を聞かれることもよくあります。
開発コンサルタントは、民間企業として援助実施機関が発注するプロジェクトを、競争を経て受注し、契約を
結んだコンサルタントが実際に開発途上国で仕事をします。

国際協力に関心を持ったきっかけは、人によって様々あると思いますが、私の国際協力への第一歩は、
いまから7年程前の2012年に海外協力隊に参加しザンビアで過ごしてからになります。

ザンビア 隊員時代、市場調査にいつも協力してくれたマーケットの人たち

学生の時から「海外と関わる仕事がしたい」と思っていたことと、それまでバックパックで東南アジアを巡ったことがきっかけで途上国に関心があったこと、大学院修了後に当時大学の研究所でお世話になっていた先生との話の中で「それなら協力隊へ参加してみたらいいんじゃないか」と進められたこともあり応募したことが
きっかけでした。

協力隊員としてザンビアに派遣されてからは、地方の農業事務所へ配属となり、マーケティングを主な業務と
する部署で農作物の市場調査や、農家グループの収入向上のためキノコの栽培などの活動をしました。

そんな時、現地でプロジェクトに従事されているコンサルタントの方に会ったことがきっかけで、開発
コンサルタントという仕事を知りました。それまで、そんな仕事があることもよく知りませんでした。
そして、実際にコンサルタントの方の話を聞いたり、プロジェクトが開催するワークショップに参加させて
いただいたりと、実際に仕事されている様子を見て「自分もこういう仕事がしてみたい」と思うようになり
ました。

私の場合は、協力隊に参加したことが大きなきっかけとなりましたが、いろいろな人とのたくさんの出会いが
あって現在があるのだと思っています。国際協力には色々な形があると思いますが、これから国際協力の分野を目指される方は、実際に海外に出て自分で見聞きし、また、たくさんの人たちとの日々の出会いも大切に
しながら考えていかれるといいのではないでしょうか。

ミャンマー 事業対象地域に住む住民とのミーティングの様子

開発コンサルティング企業に勤めて、4年程が経ちました。農業や灌漑分野に係る有償資金協力事業の準備調査や技術協力プロジェクト等のメンバーとして業務に従事しています。まだまだ勉強する事はたくさんありますが、日々学びながら、開発コンサルタントとして少しでも現地の役に立てるように過ごしていきたいと思います。
また、私自身がそうだったように、自分の話を聞いて開発コンサルタントという仕事に興味・関心を持って
もらえる様になれれば、と思います。

(株)三祐コンサルタンツ
海外事業本部企画推進部
舟山 宜宏

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