第37号 PARTNERコラム「NGO業界」で働いて
皆様、こんにちは。 (特活)国際協力NGOセンター(JANIC) の山田と申します。 今回は、当センターのインターンがインタビューしてくれた、私の経歴や思いについて記載したいと思います。
Q,国際協力やNGOに興味をもったきっかけは?
国際協力に興味を持ち始めた直接の出来事は、大学生の時にCFFというNGOにて、フィリピンの孤児院ワークキャンプに参加した事でした。その後、国際関係学部に所属していたこともあり、ボランティアサークルでフィリピン支援をしているACTIONと一緒に活動したり、休学しボランティアをしながら世界一周を経験したことで興味が深まり、ゆくゆくは国際協力に携わろうと思うようになりました。
現場経験を積みたいという思いから、卒業後、インドでゲストハウス事業、現地学校運営、マザーテレサの施設でのボランティア活動を行っているグループ会社にてボランティアコーディネート、現地学校支援、ゲストハウス事業、旅行業などに携わり2年間働きました。
Q、なぜJANICで働こうと思われたのですか?
学生時に携わったワークキャンプ等の経験から、「世界の貧困を解決してやる!」と意気込んでいましたが、インドでの2年間を経験し、いい意味で自分にできる事の限界を感じました。そこから一人ひとりを繋ぐ、組織と組織を繋ぐ連携の方がよりインパクトや効果があるのでは?と思いました。インドから帰国後、学校や行政、企業、NPO等のマルチセクター同士を繋ぐ仕事に関心を持ち、愛知のキャリア教育NPOに就職しました。
異なるセクターが1つのテーマを議論する場を提供する中で、課題は共通だけど、各々の取り組みや意見の相違があり、コーディネーターとして歯がゆい経験をしました。その中で、セクターを結束させ各々のポテンシャルを上げる役割の重要性を感じ、国際協力にもう一度携わりたいと思い、中間支援組織のJANICで2015年から働いています。
Q、JANICで働く上でのやりがいがあれば教えてください。
JANICはNGOを支援する中間支援組織なので、各NGOがアジアやアフリカ等で支援している方々(エンドユーザー)の顔が中々見えないためやりがいを感じにくい時もあります。しかし、団体を越えて情報共有や組織強化を促進するワーキンググループ事業に携わっている中で、さまざまなNGOの皆さんと関わることに楽しさを感じています。社会に国際協力というものが浸透しつつある中で、日常生活でも友人に国際協力・団体について聞かれることが多く、市民と団体間のハブであるやりがいも感じています。
Q.今の社会、今後の社会をどう捉えていますか?
どんどん若者が生きづらくなっているのではと感じます。
アドボカシーに対しても投票にしても、ちょっと声を上げれば成功するという体験が少ないことから、声を上げる若者が少なくなってきています。今後は、さらに個人主義的な社会になるにつれ、市民が結束する機会や意識が少なくなっていくのではないかと感じています。ただ同時に、ソーシャルビシネスなど、新しい方法で世界を変えるというこれまでにない流れも感じています。
Q.JANICとしてこれから何をしていきたいですか?
サポートから引っ張っていく役割へ。今のNGO業界は、社会情勢が激しく変化し、どんな社会になるかわからない中を、足元を提灯で照らしながら進んでいかなければならないイメージを持っています。(JANIC理事鬼丸さんの言葉です)進んでいくからこそ道は見えていくのであって、その先頭に立つのがJANIC。また、市民社会組織(NPO・NGO)の縮小の懸念があるからこそ、JANICとしては市民社会組織(NPO・NGO)を底上げしていく、引っ張っていく必要があると思います。
インタビュー:JANIC 2019年度 インターン
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(特活)国際協力NGOセンター(JANIC)
コミュニケーショングループ
山田直樹
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