第39号 PARTNERコラム駒ヶ根グローバルユースキャンプ~駒ヶ根から世界へ繋がる~

駒ヶ根市は長野県南部にあり、東に南アルプス、西に中央アルプスの山々に囲まれた自然豊かな街です。
1979年にJICAの訓練所の一つ、「駒ヶ根海外協力隊訓練所」が開設され、2018年には青年海外協力協会
(JOCA)の本部が駒ヶ根市に移転するなど協力隊事業と関わりの深い街でもあります。

【駒ヶ根グローバルユースキャンプとは?】

「駒ヶ根グローバルユースキャンプ(KGYC)」は駒ヶ根市、訓練所、JOCAが共同で開催した体験交流プログラムです。訓練所、JOCAの二つがそろっている駒ヶ根市ならではの事業として実施しました。
18歳以上の主に学生を対象に、2020年2月18日~21日の4日間で開催しました。参加者は訓練所に宿泊し、実際の語学講座や協力隊活動のワークショップを体験するほか、同時期に訓練をしている協力隊候補生との交流も行います。

【開催の趣旨】

グローバル化が加速する近年、語学力や課題解決力、国際理解力など総合的な能力を身に着けた海外で活躍できる人材が以前よりも求められています。そうした状況から、KGYCでは、JICA海外協力隊を知ってもらうと同時に、若い人材に訓練所・JOCAの持つ訓練経験を基にした質の高いプログラムを提供することで、より多くのグローバル人材を育成することを目的としています。また、KGYCを通して若い世代が観光以外の目的で駒ヶ根市を訪れることで、関係人口の増加につながることも狙いとしています。

【実施の様子】

参加者は県内から8人、県外から18人の計26人で、大学生だけでなく高校生も2人参加しました。
はじめに施設見学や協力隊事業の説明会、候補生の授業見学などを行い協力隊について理解を深めてもらいました。
2日目からは本格的な実習に入り、午前はそれぞれのレベルに分かれてネイティブの講師による英語の講座を行いました。どの参加者も積極的に会話をし、充実した講座となっていました。午後からは様々なワークショップや候補生との交流会を開催し、コミュニケーション能力や国際感覚の養成に取り組んでもらいました。

写真:語学講座の様子
写真:語学講座の様子
写真:協力隊候補生との交流会の様子
写真:協力隊候補生との交流会の様子

その中でも中心に据えたのが「協力隊シミュレーション」です。チームに分かれて途上国での活動をシミュレーションし、最終日に策定した活動を発表してもらうという内容です。始めは関係がぎこちないチームもありましたが、いくつかのワークショップを通じて実践的に信頼関係を築いていき、最終日の発表ではどのチームも質の高い内容となっていました。

写真:協力隊シミュレーションの様子
写真:協力隊シミュレーションの様子

【成果と参加者の感想】

語学講座では「語学力が向上した」といった感想や、「他の言語にも挑戦したい」といった声も聞かれました。ワークショップでは「コミュニケーション能力を伸ばせた」、「課題への対処を実践的に学べた」というような成果を実感した感想や、「考えた活動を実践したくなった」という積極的な声も上がりました。また、候補生や帰国隊員との交流を通じて、「実際の協力隊について詳しく教えてもらえた」、「協力隊員になる道が具体的に見えた」といった感想もあり、それぞれの参加者にとって有意義な4日間となりました。

【今後の取り組み】

このような充実したプログラムを行うことができたのは、訓練所とJOCAの持つ長年の訓練経験の賜物だと感じています。このような取り組みを今後も継続していくことで、将来世界で活躍できる人材を育成する一助になっていければと考えています。駒ヶ根市から多くの若者が世界へ繋がるように、これからも取り組んでいきます。

長野県駒ヶ根市
総務部企画振興課
下澤大地

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