第61号 PARTNERコラム子育てと開発コンサルタントの両立
3人の子どもたちの食事の準備、トイレトレーニング、寝かしつけ。日々、子育てに追われ、開発コンサルタントの仕事に従事できる時間は限られているのが現状です。かつては「家には寝に帰るだけでいい」、「1年の大半を現地業務に従事していたい」、そんな想いで働いていたため、現在は人生の異なるステージにいるように感じます。それでも「雇用創出と技術移転を通じて生計向上に役立ちたい、できればこれをライフワークとして続けたい」という気持ちで企業の海外進出や官民連携の仕事に携わっています。
現在従事しているカンボジアの経済特区事業では、カンボジアへの企業進出を促すため、新たな取組の導入検討、導入に当たっての法制度の確認、ビジネスモデルの検討、他国事例の整理等を行っています。また、官民連携による海外進出を図るため、官民間の情報共有を図るセミナーの開催などの業務にも従事してきました。
大学卒業後に勤務したNPOではフィリピンの集落、海外協力隊ではザンビアのコミュニティで、それぞれ住民参加・ボトムアップアプローチによる生計向上の事業に取り組みました。その頃からマイクロファイナンスに関心を持ち、その後はJICA専門嘱託として貧困削減に関する事業に関わってきました。また、東日本大震災を契機に関わった復興事業では、福島のNPOと福島及び首都圏企業のニーズを活用したマッチング事業で地域の復興を目指しました。
母親となった今は、仕事に費やせる時間がどうしても限られてしまい、もどかしい気持ちになることが多いですが、これまでの経験とこれからの業務が人々の生計向上に役立つよう、例えば子育てや介護をしていても開発コンサルタントの仕事も両立できる、そんな働き方を模索していきたいと思っています。
日本工営株式会社
コンサルタント海外事業本部 開発計画部
成瀬明子
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