第128号 PARTNERコラム
初めての途上国経験から見えた、今後の国際キャリア(JICAインターン)
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国際協力に関心を持ったきっかけは何ですか?
大学入学後に加入したGlobal Youth(GY)プログラムがきっかけです。
GYプログラムは大学4年間を通じて自分の専門分野以外に地球共通の課題について学ぶというもので、海外での留学とインターンシップも組み込まれています。
そして、このプログラムでの学びを通して途上国の開発課題に関心を持つようになり、それらの解決に貢献したいと思うようになりました。
また、自分の専攻分野である地理学の知識を都市化が急速に進む途上国の発展に生かせるのではないかと思い、国際協力への関心が高まりました。

マニラの中心部から程近い場所にあるスラム街(スモーキーマウンテン)
大学の学部及び専攻を選ぶ際に、どのような考えで選択されましたか?
私は当初、大学で国際関係を専攻しようと考えており、大学に入学したばかりの頃は国際政治や国際法などの授業を中心に履修していました。
しかし、それらの学問はどちらかというと政治や経済に関連する内容が主であったため、あまり興味をひかれませんでした。
二年次からのコース選択では、以前から好きだった地理学を専攻することに決めました。
グローバルに働きたいと考えているにも関わらず、いわゆる国際系ではないコースに進むことに対して少し迷いがありましたが、そうすることで専門分野を生かした国際協力への貢献が可能になり、今はこの専攻を選んで本当によかったと思っています。

1999年に開業したMRT3の駅構内(Ayala駅)の様子
JICAインターンシップに応募したきっかけと実際に参加して心に残った出来事は何ですか?
先ほど少し触れたように、所属する大学のプログラムにおいて海外でのインターンシップが課されていたため、自分の関心分野である都市問題の課題解決に関係する内容のインターンシップを探していました。
今回のフィリピンへの渡航が初めての途上国訪問ということもあり、日常生活・インターンシップの業務の両方において不安がありましたが、現地スタッフの方々の気さくで温かいサポートのおかげで最後まで充実した時間を過ごすことができました。
特に印象に残っているのは、個人研究の一環として行った専門家や省庁の方々へのインタビューです。
初めて会ったにも関わらずフレンドリーに接してくださり、和気あいあいとインタビューをすることができ、楽しかったです。

個人研究の一環としての運輸省(DOTr)の方々へのインタビュー
今後のキャリアを考える上でインターンの経験をどのように活かせそうですか?
今回のインターンシップで国際協力に対する理解が深まったのはもちろん、途上国ならではの良さや大変さ、そして開発課題解決の重要性を再認識し、国際協力に携わっていきたいという思いが強くなりました。
建設コンサルタントという仕事に対しても関心が高まり、将来はその職に就いて途上国の発展に貢献したいと考えるようになりました。
今後はインターンシップで得られた知識や経験を自身の学業やキャリア選択に反映させながら、自分に合った国際協力への携わり方を見つけていきたいと思います。
また、今回高めることができた英語でのコミュニケーション力や異文化への適応力を、日常生活と就職後のキャリアの両方で活かしていきたいです。

近年発展が目覚ましいBGC地区の夜景
国際協力を志す学生や同世代の方へメッセージをお願いします!
「国際協力」といっても扱う範囲は広く、興味を持っていても何から始めたらよいかわからないという人も多いかもしれません。
私も偉そうに言える立場ではありませんが、確実に言えることは、ただ講義を受けたり、本で勉強しているだけではいつまでも遠くの世界のことのようにしか感じられないということです。
もし少しでも興味があるのならば、国内外問わず、ぜひワークショップやボランティア、そしてインターンシップなどに参加してみてください。
それらの活動から得た学びや経験はきっと、あなたの考えを進展させ次のステップへと導いてくれるはずです。個々の強みを生かしながら、ぜひ一緒に国際協力の場を盛り上げていきましょう。

インターン先の(株)アルメックの現地スタッフの方々と
埼玉大学 教養学部 教養学科
丸野 純平
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