第12号 PARTNER便り 地域発!国際協力(九州編(下))

前回からお届けしているJICA新入構職員の「九州レポート」。
後編は長崎と鹿児島の報告です!

「SDGsや世界との繋がりを感じてほしい」と奮闘。
「まちづくりの理想的な姿がここにある!」と感動。

地方だからこそできる国際協力。地方にこそある可能性。
しっかりと心に刻んだ研修となりました。

「SDGs未来展」JICA九州のブース

<第三弾・長崎>「九州コンファレンス2019 in 大村 SDGs未来展」に出展!

2019年にJICAに入構した、東・中央アジア部の鈴木奏絵です。
第三弾では、長崎県大村市で開催された「九州コンファレンスin大村」(主催:公益社団法人日本青年会議所九州地区協議会)の展示企画「SDGs未来展」の様子をご紹介します。
「SDGs未来展」は、その名の通り、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を体感することをコンセプトにしたブースイベントで、JICA九州の他、様々な業種・業態の企業や団体等によりブースが構えられました。それぞれの取り組み等からSDGsとの繋がりを紹介し、市民の方が色々な切り口でSDGsを理解し、より身近に感じてもらうイベントとなりました。
幸い天気にも恵まれ多くの方に来場していただきました。
JICA九州ブースでは世界の現状や、SDGs達成に向けて取り組む企業・団体等の活動を紹介する展示を行い、小さなお子さんから大人までたくさんの方々に楽しんでいただけました! ご来場された方からは、「JICAを初めて知った」、「JICA海外協力隊に興味を持った」、「『SDGs』は初めて聞いたけど関心を持った」等の感想をお聞きすることができ、とても嬉しかったです!
SDGsには17の目標があり、身近なイメージを掴みづらいかもしれません。しかしながら、SDGs達成に向けて、一人ひとりが日々の生活の中で気を付けたり行動できることもたくさんあります。今回の展示を通じ、少しでも自分たちの生活が世界とも繋がっていると実感し、SDGsも「自分事」として理解して身近な取り組みから始めるきっかけづくりになったのではないかと思います。

ご来場いただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

西之表市役所の方からの説明
廃食油を用いたバイオディーゼル燃料精製の
仕組みについての説明@NPO法人こすも

<第四弾・鹿児島>「スマートエコアイランド種子島構想」のお話を伺う!

こんにちは!2019年度にJICAに入構した、国際協力人材部の浅川裕子です。
第四弾は、鹿児島県の種子島訪問についてご報告します。
突然ですが、「種子島」と聞くと何をイメージしますか?
鉄砲伝来?宇宙センター?安納芋…? 私は最初、こんなイメージを持っていました。
そんな種子島で今、人にも自然にもやさしいまちづくりが行われていると聞き、その取り組みを学びに種子島西之表市役所と同市のNPO法人こすも を訪問しました!

♢♦ 種子島の魅力を生かして、人にも自然にもやさしい島に! ♦♢

少子高齢化やエネルギー問題などの課題を抱え、「課題先進国」とも呼ばれる現在の日本。離島である種子島では、それらの課題がより速いスピードで進行しています。
そんな種子島を「新たな社会やビジネスのあり方をつくる大いなる可能性に満ちている場所」と捉え、2014年から、「スマートエコアイランド種子島構想」が始まりました。

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「スマートエコアイランド種子島構想」とは、大学・企業・地元の行政・団体等が連携し、最先端の研究・技術・地域資源を地域の課題解決へと結び付け、持続可能な社会モデルを目指そうとする取り組みです。例えば、製糖工場から排出されるサトウキビのバガス(搾りかす)を熱や電気の燃料として再利用したり、森林資源や焼酎の粕など未利用のバイオマスを有効活用したりして、地域資源由来のエネルギーによる循環型システムの概念設計がなされています。
このほか、NPO法人こすも において、飲食店などで出された廃食油から高純度のバイオディーゼル燃料を製造する最新技術の社会実装も行われています。
さらに最近では、エネルギーのみならず、認知症予防や熱中症などの健康・医療や教育分野においても、積極的な取り組みが進められています。

♢♦ 気づいたこと・学んだこと ♦♢

地域が持つ資源をもとに、大学や研究機関、企業等の島外の資源を動員・活用して地域課題を克服し、持続可能な社会のモデルを作ろうとしているこの取り組みに、まちづくりのあるべき姿を見たように思いました。
そして、種子島とJICAは、SDGs(持続可能な開発のための目標)という共通のゴールに向かって互いに学び、協力し合っていくことが大切であると気づきました。

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最後に、種子島の高校性の言葉を引用します。「“島だから仕方がない”ではなく、島だからこそできることを考えていくことが必要なんだ」。どんなに難しい状況でも、見方を変えて、可能性を諦めないことが大切なのだということを教えてもらいました。

お忙しい中、ご訪問させていただいた、西之表市役所とNPO法人こすも のみなさま、本当にありがとうございました!

#産官学連携 #スマートエコアイランド種子島
#SDGs #JICA

民族衣装でクールビズ中。JICA九州のFacebookは こちら

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