第14号 PARTNER便り サラーム~ヨルダンOJT便り(上) 知られざる中東の国、ヨルダンの魅力とは?
السلام عايكم(アッサラームアライクム/こんにちは)!
JICAヨルダン事務所で新人研修中の稻田です。全3回にわたり、ヨルダンでの研修・生活についてお伝え
します。タイトルのサラームは、アラビア語で「平和」を意味しますが、カジュアルな挨拶として使われて
います。
第1弾の今回は、まず、ヨルダンについて紹介したいと思います。
ヨルダンは中東に位置しており、北をシリア、東をイラク、西をイスラエル及びパレスチナ西岸地区、南東を
サウジアラビアにそれぞれ囲まれています。シリア紛争やイスラエル・パレスチナ問題、ISなどを思い浮かべ、中東は危険とのイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
しかしヨルダンは、国王であるアブドゥッラー2世によるバランス外交により、中東和平の拠点とも呼ばれる
ほど安定した国内情勢を維持しており、パレスチナをはじめイラク、シリアなどからも多くの難民を受け入れています。
一方で、ヨルダンは産油国ではなく、突出した資源もないため外貨取得手段が乏しく、主要産業である観光に
力を入れています。今年の4月にオープンしたペトラ博物館は、JICAの協力によって完成したものです。
(博物館の位置するペトラ遺跡は、かの有名な映画「インディージョーンズ」のロケ地ともなった場所です!)
※JICAプロジェクトの概要はこちら
コミュニティ重視型のペトラ地域観光開発プロジェクト
https://www.jica.go.jp/oda/project/1300569/index.html
ペトラ博物館建設計画
https://www.jica.go.jp/oda/project/1360900/index.html
そんなヨルダンですが、人々はどのような暮らしをしているのでしょうか?
首都アンマンの中でも、JICA事務所の位置する地区は近代的な住宅やホテルが立ち並び、交通量も多いです。
一方で、旧市街に出ると様々なお店が立ち並び、活気にあふれています。
ヨルダンはイスラム教徒が大多数を占めています。イスラム教といえば、女性がヒジャブ(スカーフ)を被っている姿が印象的です。しかしヨルダンは、イスラム教の教えに関してゆるやかな部分もあり、髪を見せている
女性も多いです。禁止されているお酒や豚肉も、限られたお店ではありますが、イスラム教徒外の人々向けに提供されています。
そこで気になるのが、ヨルダンの食事!ヨルダンの家庭料理の代表格が「マンサフ」です。羊肉とお米に、
ヨーグルトソースをかけていただきます。中東のファーストフード、シャワルマ(ケバブサンドイッチ)も人気です。そして、デザートにはとびきり甘いクナーフェ!セモリナ粉の生地でチーズをはさんで焼き上げ、
シロップをかけたスイーツです。ヨルダンのイスラム教徒の方々は、お酒を飲まない代わりに甘いものを好んで食べるそうです。チーズの塩気とシロップの甘味がバランスよく、街歩きで疲れた体にお勧めです。
次回は、ヨルダンの目玉産業ともいえる観光を紹介しつつ、JICA事務所での研修についてお話したいと思い
ます。
それでは、مع السلامة(マッサラーマ/さようなら)!
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