それぞれの国際協力③ JICAインターンインタビュー

小林 杏実さん (人間開発部基礎教育グループ)

1.国際協力に興味を持ったきっかけは何ですか?

「中学3年生の時に、ルワンダでジェノサイドの被害者・加害者の和解に向けた活動をされている佐々木和之さんの講演に参加しました。私はそれまで近い過去にジェノサイドがあったということを知らず、お話を聞いて大きな衝撃を受けました。そこからアフリカに興味を持ち、“いつかルワンダに行ってみたい”と思うようになりました。そして念願かなって昨年夏、ようやくルワンダに行くことができました! ルワンダでは現地で活動をされている日本人の方々からお話をうかがったり、実際に支援活動に参加したりしたのですが、日々様々な問題に触れる中で、その問題にアプローチし続ける重要性を実感しました。この経験を通じて、改めて“これからもアフリカに関わっていきたい”と思うようになりました」

2.インターンシップへの応募のきっかけや活動内容を教えてください。

「途上国の教育におけるICT利活用に関心があり、人間開発部でのインターンポストに応募しました。ICT教育とは、情報通信を使った教育のことを指します。効果的なICT利活用によって、居住地や環境に左右されることなく教育を受けることができるという点で大きな可能性を感じています。昨年ルワンダに滞在した際にICT教育の現場を実際に目にしました。ルワンダは途上国の中でもICT化が進んでいる一方で、教育に情報通信技術を即座に導入することの困難さも実感しました。そこでインターン活動として、コロナ禍でさらに需要が増した遠隔教育の普及についての調査や進行中のプロジェクトにおける情報交換プラットフォームの作成を行っています。この活動を通じて、特にアフリカ地域における中長期のICT教育利活用の可能性について検討しています」

3.インターンシップを通じて、キャリアについて考えることはありますか?

「インターンとして活動しながら今後国際協力に携わりたいという思いがより一層強まるのを感じています。国際協力には完璧な答えが存在しないからこそ、日々学びにあふれた環境で最適な方法を模索しながら相手国の開発に携わることができるという点で非常に魅力的です。国際協力には様々な関わり方があると思うので、自分がどのような方面から関わっていきたいのかJICAでのインターンシップを通して今後のキャリアの参考にしたいと考えています」

4.学生や同世代の方へのメッセージをお願いします。

「国際協力に興味を持っている人はそれぞれ“きっかけ”があると思うのですが、そのきっかけをどこまで活かせるかが大切だと思います。まずは行動してみることではないでしょうか。自身のちょっとした興味や関心を大切にし、そこから行動を起こすことでどんどん可能性が広がっていくと思います。今は“行きたいと思ったらどこにでも行けてしまう時代”です。コロナ禍で海外へ足を運ぶことが難しくなってしまいましたが、日本にいてもできること、学べることはたくさんあると思います。今の状況や環境を最大限利用して、自分が関心のあることに突き進んでほしいと思います」

(2020年10月執筆)

インターン活動中
インターン活動中
ルワンダでトゥワ族の村を訪問
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ルワンダで1カ月お世話になった滞在先のスタッフと
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JICA人事部
開発協力人材室 元インターン
深澤智子

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