第493号 もしも、○○だったら

想像していただきたい。
「もしも、一億円当たったら」
「もしも、ドラえもんと生活できたら」
「もしも、一つだけ魔法が使えたら」

“もしも、○○だったら”
誰もが一度考えたことがあるのではないだろうか。

この○○に入る言葉は、
理想的且つ空想的でつい夢を思い描いてしまう。

人間とは欲深い。
理想や願望を絶えず抱き、欲しいものは必ず手に入れ、時には犠牲も厭わない。
一つの欲望が満たされたなら、あなたは次にどこにいる。
更に膨らむ欲求ステージにスタンバイ中だ。

想像していただきたい。
「もしも、毎日100円以下の生活だったら」
「もしも、益々機械化が進んだら」
「もしも、世界から緑がなくなったら」

誰かが一度は考えたことがあるのだろうか。

もしも、あなたが○○に、理想と夢だけを充てていたならば、なおさら想像していただきたい。

「もしも、毎日100円以下の生活だったら」
どんな環境下でも、どんなやり方でも、生きることに必死になる人々がみえる。
「もしも、益々機械化が進んだら」
劣悪な環境下で電子機器や鉱物採掘に利用される子どもたちがみえる。
「もしも、世界から緑がなくなったら」

自然破壊に抵抗を感じず、工業化による目先の利益を搾取する大人たちがみえる。

もしも、このコラムをみたあなたがいつか、○○を考えることがあれば、
理想を180度回転させ、問題意識に焦点を充ててみて欲しい。

「もしも、視点を180度回転させたなら、あなたの目にこの世界はどう映るのか」
想像していただきたい。
きっと「○○」はそこら中に転がっている。

(A.T 学生)

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