Webマーケティングの
スキルを活かして
国際協力の分野で
活躍してみませんか?
国際協力といえば、海外なかでも途上国が現場そのものとしてイメージされがちでした。
しかし、日本国内の国際協力の理解を深め、支援者拡大を目指す
いわば「日本で出来る国際協力」も、重要な取り組みの一つです。
このような情報発信の場は、テレビ番組などのマスメディアが主流でしたが、
昨今ではWebサイトなどを通じて自らの活動を発信して
寄付や支援を訴える団体も増えています。
しかし、国際協力分野で活動する団体の多くはWeb人材が不足しており、
自分たちのメッセージを世の中に届けるノウハウが足りません。
まさに今、Webマーケターの皆さんのスキルが求められています。
Required skills
このようなスキルを 持った方が 求められています
Interview
先駆者へのインタビュー
国際協力との出会い、やりがい、未来への展望
Webマーケターから
国際協力への挑戦
30歳での決断を
支えたものとは。
Scene 1
本当にやりたいことはなにか仕事の壁に直面し、思い出した父の言葉。
―まずは簡単に自己紹介をしていただけますか?
はい、大学卒業後、海外営業を4年ほど経験した後に独立し、旅行や医療系のWebマーケティングのメディア制作に携わり、株式会社WEBMARKSという会社を立ち上げました。サービスとしては、デジタルマーケティング全般、なかでもSEO対策やWeb広告運用が強みの会社です。
―現在は、国際協力分野のお仕事もされているということですが、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
Webマーケティングの世界では有名な出来事ですが、2019年の3月にGoogleアルゴリズムの大幅なアップデートが行われました。当時運営していたメディアが大きなダメージを受けてしまい、事業の先行きが見えなくなりました。30歳という年齢だったこともあり、本当にやりたいことを見つめなおしたとき、ふと父の言葉を思い出したんです。「困っている人を助ける人間になれ」と、父はよく語ってくれました。Webマーケティングという手持ちのスキルを活かし、これから誰を助けていきたいのか。そのときに浮かんだのが、以前から興味を持っていた国際協力でした。
―国際協力の仕事にはもともと関心があったのですか?
はい、大学時代にはバックパックで50か国以上をまわった経験があり、その多くはいわゆる開発途上国と呼ばれる国々でした。「現場」をこの目で見なければ、と。大学卒業後に就職した会社を選んだ理由も、海外営業ができるのが大きかったです。できるかぎり国際協力の現場の近くで働きたいと思ったので。
―国際協力に関心がありながらも、その現場のいわばど真ん中の仕事、たとえば国際機関やNPOに就職しようと思わなかったのはなぜでしょうか?
大学のときは、どうしても自分に自信が持てませんでした。国際協力の分野で働く人たちは、中高生の頃からボランティアに参加していたり、何か国語も流暢に話せたり、海外の大学院に進学していたり、僕にとっては「憧れる存在」でした。自分には無理だと決めつけてしまっていたんです。
―ですが、その国際協力の世界に飛び込んだ…決め手は何だったのですか?
決め手は、一つの求人です。まさにPARTNER(注:JICAが運営する国際協力総合情報サイト)のおかげなんですが、大学時代に登録していて、国際協力の求人を探してみようと久しぶりにのぞいてみたところ「Webプロモーションができる方」という求人が目に飛び込んできました。募集主は、国際協力NGOで有名なワールド・ビジョンさん。まさかWebマーケティングにこんな需要があるとは知らず驚きました。
―憧れていた存在から、まさか求められていたなんて!という驚きですよね。こちらの求人に応募をされたのですか?
はい、そうです。面接の結果、契約していただけることになり、憧れていた国際協力の世界であり、その世界のトップランナーでもあるワールド・ビジョンさんにジョインしました。
Scene 2
遠回りしてたどり着いた 国際協力の入り口 それまでの不安は、 一瞬で吹き飛んだ。
―ワールド・ビジョンさんでは、どのようなお仕事をされているのですか?
SEO対策とWeb広告が主な業務になります。サイト分析を行い、改善点を洗い出し、新しい施策を打つ、業務の内容はもちろん一般的なWebマーケティングなのですが、ワールド・ビジョンさんは寄付や募金の力で世界の子供を支援する国際協力NGOです。僕の仕事はいわば、Webを通じて活動に賛同するチャイルド・スポンサー(注:寄付をしてくれる支援者)を増やすことで、貧困や紛争など厳しい環境に生きる子どもたちを支援することです。
―働き始めた当初、不安はありませんでしたか?
もちろんありました。ただ、面接のときにはもうほとんど払拭されました。というのも、国際協力系の団体さんの多くが抱えている課題ですが、Webの専門人材が不足しているんです。日本中がそうともいえるかもしれません。ワールド・ビジョンさんも当時、サイトの集客に課題を感じていたので、僕をとても歓迎してくれました。たしかに国際協力の分野についてはまだまだ勉強中ですが、Webマーケティングについては実績も自信もあったので、自分にも出来るかもしれない!という期待はかなり確信に近づきました。
―実際に働いてみてこれまでの経験が活かせている実感はありますか?
おかげさまで、ビッグワードで上位表示される記事も増えてサイト集客も大幅に改善でき、手ごたえを感じています。広報や企画、現地の支援活動チームの方々と連携する機会もあるのですが、ここは前職の海外営業の経験がとても生きてます。同じように各部署のメンバーとのコミュニケーションが非常に重要で、僕の得意分野でもあったので。ワールド・ビジョンさんには英語ネイティブの方も多く、海外で鍛えた英語力も活かせていますね。
Scene 3
やりがいに満ちた 国際協力の仕事が Webマーケターの幸せを 気づかせてくれた。
―それではあらためて、国際協力の世界で働くやりがいは何でしょうか?
まずは、一緒に働く仲間の熱量です。ワールド・ビジョンのスタッフの皆さんは、途上国の子どもたちの未来を救いたいという強い思いをもっています。この一体感を言葉にするのはとても難しいのですが、自分が心から共感する思いに同じく共感してくれる仲間と働くことができる喜びには、やはり言葉にできないものがあります。
―担当されている業務の中で、どのようなときにやりがいを感じますか?
僕が担当した記事がSNSでシェアされ、Web広告を通して問い合わせがきたという報告が聞けると、自分の仕事が途上国の支援に繋がっている手ごたえが感じられて、すごく嬉しいですね。あと「20年近くサイトを運営してきて、こんなに集客できたのは初めて」と喜んでもらえたときは、Webマーケターとしても非常にやりがいを感じました。
―Webマーケターだからこそ実感することができる国際協力の世界で働くことのやりがいはありますか?
Webマーケターは、世の中に情報を発信する仕事です。その情報に自分が心から共感することができれば、Webマーケターにとってこれ以上の幸せはないと思います。国際協力の世界で働いてみて、このことを本当に実感しました。ワールド・ビジョンさんが発信する世界の子供を支援するためのメッセージは、僕が心から世の中に届けたいメッセージでもあるので。
Scene 4
国際協力への挑戦が 育んでくれた夢 そして、Webマーケターに 伝えたいこと。
―今後、国際協力の分野の中でどのようなキャリアを築いていきたいですか?
実は、僕には「途上国でWebのスクールを開校する」という夢があります。Webは「持たざる者の最大のスキル」です。今の時代、Wi-Fi環境があれば、誰でも無料でネットが利用できる。ひとたびネットに繋がれば、あらゆる情報にアクセスできます。勉強もできるし、知ることで解決できる問題もたくさんある。そのことを途上国の人たちに伝えたいんです。実際に国際協力の分野で働くことで、この気持ちがどんどん大きくなって、そしてより具体化できています。いつか必ず実現したいですね。
―最後に、国際協力に挑戦してみたいWebマーケターの方にメッセージをお願いできますでしょうか?
まずはスモールスタートでいいと思います。僕はフリーランスで、一般企業の仕事も請けているので、ワールド・ビジョンさんには週2回のペースで参加しています。フルタイムでなくてもいい。会社員の方なら副業や週末ボランティアのような形でもきっと大歓迎です。国際協力の世界で働くことは皆さんの人生をより豊かにしてくれると思います。ぜひ気軽にチャレンジしてほしいですね。