教育をとおして世界を平和に。現地の人々の声を聞く。
池之谷 理恵さん
国際協力NGO/NPO / 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン / 30代
キャリア年表
大学学部生
2004~2007年
オーストラリアの大学で文学部(美術史学)・理学部(心理学)を専攻。
民間企業
2008~2009年
人材系企業の営業職として勤務。
NGO職員
2009~2013年
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(※以下、WVJ)にて、支援者サービスやファンドレイジング業務に従事。
海外協力隊
2013~2015年
理科教育隊員としてマラウイへ。現地の中等学校の理科(生物・数学)教員として活動。
NGO職員
2015~2016年
WVJにて、マラウイ駐在員として日本NGO連携無償資金協力事業に従事。
大学院生
2016~2018年
日本国内の大学院で教育開発学を専攻。
NGO職員
2018年~現在
WVJにて、アフリカの難民の子どもたちへの教育・子どもの保護事業や教育分野のアドボカシー業務を担当。
一緒に事業を作り活動、そして喜びを共有。
国際協力に興味をもったきっかけは何ですか?
現在の業務を、どのように選ばれましたか?
その後、大学時代に理系の科目を履修して身に付けた知識と経験を活かし、海外協力隊の理科教育隊員としてマラウイで活動しました。海外協力隊での教員経験や大学院での教育開発学の専攻をとおして、今は国際NGOにて教育支援事業に携わりながら、教育分野の実践と学びに努めています。
現在の業務について、具体的にどのようなことを担当されていますか?
現在は、アフリカの難民の子どもたちへの教育・子どもの保護事業を担当しています。東京にある事務所で事業のスケジュールや予算管理などの業務を行いつつ、出張ベースでアフリカの難民キャンプを訪問しています。現地に行った際は、現地スタッフだけではなく、難民の子どもたちや保護者、学校関係者、難民キャンプに住む人々と話をしながら、事業形成や事業管理を行っています。また、教育分野のアドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)も担当しており、外務省など政府に対して、途上国の現状を伝えたり、国際教育協力への日本の拠出金の増額について働きかけを行ったりしています。
現在の業務でのやりがいや仕事の魅力は何でしょうか?
この仕事のやりがい・魅力は、現地の人々と一緒に事業を作り、共に活動し、成果によってもたらされた喜びを共有できることです。前述のとおり、事業を形成する際は現地の子どもたちと接し、保護者やコミュニティの人々と一緒に話し合いをし、データだけではわからない「声」を直接聞きます。また、事業によって子どもたちにどのような変化がもたらされたのかを現地の人々と振り返る時間を定期的に持っています。紛争によって母国から逃れ、教育の機会を失ってしまった子どもたちが、難民キャンプ内で将来に向けて学びを継続できることを喜ぶ保護者の方々の声を聞いたり、放課後学校で楽しそうに遊んでいる子どもたちの姿を見たりすると、この仕事をやっていて良かったと心から思えます。
今後の目標やキャリアプランをお聞かせください。
国際協力の道を目指す方に向けてのメッセージをお願いします。
国際協力の道を目指す方にお伝えしたいのが、現地の人々と接し、彼らの声を聞くことの大切さです。データでは1つのサンプルに見えるかもしれませんが、現地で人々の話を聞いていると、その数字の1の中に深い人生のストーリーがあることを実感します。国際協力は様々なアクターがおり、場合によっては現場に訪問し現地の人々の声を直接聞く機会があまりないかもしれません。また、キャリアを積んだり家庭を持ったりすると、現地に行くハードルがあがるかもしれません。そのため、キャリアの早い段階で、海外協力隊やボランティア活動などをとおして、現地の人々と時間を共有することをおすすめします。その経験は一生の宝物になると思います。
キャリア相談
実際に国際協力でのキャリアを始めるにあたり、不安なことや、キャリア形成についてのご相談に対して相談員がアドバイスをします。
無料でご相談いただけます
- キャリア相談を受けるには、人材登録が必要となります。