国際キャリアフォーラム(オンライン開催)

イベントレポート

セッション「広報・マーケティングスキルを活かした国際協力業界での活躍」

18:35~19:45
小畠 瑞代認定NPO法人かものはしプロジェクト
ソーシャルコミュニケーション部
ディレクター


認定NPO法人かものはしプロジェクトは、子どもが売られない世界を目指して、対象地域における根本的な社会問題の改善に取り組んでいます。これまではカンボジア、現在は日本とインドで子どもたちの生活環境を守る活動を行っています。


小畠氏:

「一般企業に新卒入社した当初は『NGOで働きたいので3年経ったら辞めます!』という思いで働き始めたのですが、広報部への異動をきっかけに結局10年同じ会社に勤めました。広報部の仕事を通して『人に伝えるということは面白い!』と気づいたことが私の人生のターニングポイントでした。かものはしプロジェクトで広報を行う現在の私のライフミッションは、“知った人の責任”を社会に広めていくことだと思っています。

私は英語圏に留学した高校時代、ひどい人種差別を受けたことがきっかけで国際社会の問題に関心を持つようになりました。大学時代はNGOのインターンに参加して、電気も水道もガスも無いベトナムの村で1か月過ごしました。その村の妊婦さんに『赤ちゃんはいつ生まれるの?』と出産予定日を訊ねたところ『予定日なんてわからないよ』と言われ、お医者さんにかかっていないために出産予定日がわからないという、日本の常識では考えられない現実に衝撃を受けました。世界全体で考えると日本は恵まれているという当たり前のことに気付き、自分の環境を顧みた瞬間でした。

一般企業で働いていた10年間で教えてもらった知識をダイレクトに社会へ返したいと思い、NGOで働こうと決めたのは30歳の頃です。私は仕事で使えるほど英語が話せないし、海外の大学院も出ていない。開発分野での経験もない。そんなときに広報職を募集していた、かものはしプロジェクトに出会いました。実はファンドレイジングを必要としているNGOは多いので、NGOは一般企業で培った能力を発揮しやすい場所だったんです。私がこれから国際協力の仕事を目指したい人たちに声を大にしてお伝えしたいのは、“即戦力として働ける自信を持つ”こと。そして、“前職とは前提や常識が違うことを受け入れる”ことです。かものはしプロジェクトで働いて9年目ですが、社会問題を自分ごと化することに貢献し、分かち合える社会の実現を目指して大河の一滴として存在し続けたいと思っています。」



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