登録団体詳細
学校法人 武蔵野東学園
団体情報
- 団体名
- 学校法人 武蔵野東学園
- 団体種別
- 大学・学校法人
- 所在地
- 東京都
- 設立年月
- 1964/ 11
- 設立目的・事業内容
- 教育基本法および学校教育法に従い、私立学校を設置し、「混合教育」と「生活療法」を基軸とした人間教育の実践を目的とする 設置する学校 (1)武蔵野東中学校 (2)武蔵野東小学校 (3)武蔵野東第一幼稚園 (4)武蔵野東第二幼稚園 (5)武蔵野東高等専修学校(文化教養高等課程) 武蔵野東学園は、「心と体の健やかな子どもを育てたい」という親の願いをこめて設立された武蔵野東幼稚園〔1964年(昭和39年)・東京都武蔵野市〕からスタートした学園である。開園時に志願者の中にいた自閉症児を受け入れたことがきっかけで、健常児と自閉症児が分け隔てなく共に学ぶ体制『混合教育』と、自閉症児への愛と根気による独自の教育『生活療法』 ( Daily Life Therapy R ) が始まった。 教育困難といわれていた自閉症児に教育の成果が表れるにつれて、全国から入園希望が殺到した。その後、卒園後の就学先で再び状態が悪くなってしまう子どもがいたこともあり、「武蔵野東幼稚園と同じ教育方針の小学校を設立してほしい」という強い願いが親たちから出てきた。この願いが創立者や教師の思いと一体となり、当時文部大臣をされていた奥野誠亮先生の温かいご支援も受け、武蔵野東小学校〔1977年(昭和52年)・武蔵野市〕を設立、同様の事情から6年後に武蔵野東中学校〔1983年(昭和58年)・小金井市〕を、さらに3年後には自閉症児の社会的自立のための職業教育の場として武蔵野東技能高等専修学校*〔1986年(昭和61年)・武蔵野市〕を設立した。(*2014.4.1 武蔵野東高等専修学校に校名変更) 学園の創立者は北原勝平と北原キヨである。学園の教育のすべてを創出し構築した北原キヨは、教育に身を捧げ尽くして1989年(平成元年)1月14日急逝(63才)、1995年(平成7年)4月16日には北原勝平が逝去した。遺業を受け継いだ教職員は、北原キヨが作り上げた『混合教育』と『生活療法』をさらに発展させるべく、日々実践と研究に取り組み現在に至っている。本年(2019年)11月に、学園は55周年を迎える。 例年数多くの入園入学希望者が学園を訪ねてくるが、学校法上の定員規制のため、入園入学できるのはその一部でしかない。学園外の園児・児童・生徒も『生活療法』を受けられるシステムを構築し、より多くの自閉症児と保護者の力となることができないだろうか。このような目的から学園は2006年(平成18年)の北原記念館完成に伴い「武蔵野東教育センター」の本格運営を開始。多様な療育プログラム(スクールプログラム、ラーニングプログラム、体育・言語・SST・幼児絵画造形・ダンス・コンピュータ・リトムーブ・音楽・自転車の各種教室、季節特別プログラムなど)を実施している。長期休み中の季節特別プログラムには、日本全国からだけでなく、赴任先の海外から一時帰国して参加する親子もいる。今後、順次成人年齢に達するまでのプログラムを開発する予定である。さらにセンターは、教育相談や心理検査を実施するとともに、保護者や支援者向けの講習会やセミナーを開催、国内外を問わず広く自閉症教育の普及に努めている。
- 活動分野
- 保健医療、教育、社会保障
- 活動国
- 日本
- 活動実績(国内)
- 武蔵野東学園は、「心と体の健やかな子どもを育てたい」という、子を持つ親であればだれもが抱く願いを、そのまま教育理念として創立された私立学校である。 故北原勝平・北原キヨ博士夫妻が1964年に開園した幼稚園を出発点とし、その後日本国内に小、中、高等専修学校そして教育センターを、アメリカではマサチューセッツ州ボストンにボストン東スクールを開設するなど、国内外にわたり教育活動を大きく拡大して今日に至っている。現在、当学園全体では日米合わせて総勢2350名の園児、児童、生徒の教育に当たっている。 学園最大の特色は、定型発達児(健常児)と自閉症児の『混合教育』体制(Inclusive Education Environment=IEE)と、自閉症児教育『生活療法』(「Daily Life Therapy」)の実践である。当学園の『混合教育』は、今教育・福祉の世界でその重要性を叫ばれている「インクルーシブ教育」のさきがけである。当学園のインクルーシブ教育には、55年の歴史に培われた様々な工夫が盛り込まれている。定型発達児(健常児)と障害児との交流が自然に促がされる環境(IEE)作りである。そしてそれが、定型発達児(健常児)には障害ある友達との共生を通じて他者にやさしい「心の教育」の実践となり、自閉症児には定型発達児(健常児)からの適度な刺激を受けて社会自立に向けた教育効果の高い障害児教育となっている。この教育システムは、その歴史と規模いずれにおいても世界に例を見ない。 「生活療法」は創立者北原キヨ博士が開発した、自閉症児の社会自立に向けた愛と根気の教育システムである。博士没後もその薫陶を受けた学園教師たちの手で、さまざまな改良を加えられて今日に至っている。海外では"Daily Life Therapy"の名前で、アメリカ、ヨーロッパはもとよりアジア諸国の障害児教育専門家からも高い評価を得ている。また付属の「教育センター」は、諸事情により当学園に入学できない学外の自閉症児を対象とした教育プログラムを公開し、併せてその保護者、支援者のためのプログラムも実施するなど、学内外を問わず幅広く自閉症教育に取り組んでいる。
- 活動実績(海外)
- 本学園の自閉症教育は世界的な注目を浴び、アメリカなどからも入学を希望する児童が後を断たず、1984年(昭和59年)にはその数40名に達した。アメリカの親たちの強い要望を受け、1987年(昭和62年)に州の認可を受けて、ボストン東スクール(アメリカ・マサチューセッツ州)を開校した。アメリカ国内でも最大規模の自閉児教育専門の学校の一つになっている。同校では、日米双方のスタッフが協力し合い、一つの新しい文化を形成しながら自閉児の教育に多大な成果をあげており、1997年に全米特殊教育認定委員会より優良校認定(全米で7校目)の栄誉を受けた。同スクールのこの教育は、世界各国の専門家からの評価も高い。 武蔵野東学園には、アメリカ・イギリス・スウェーデン・アイスランド・韓国・台湾・インド・インドネシアなどから、例年多数の専門家が訪れる。1994年、南米ウルグアイのモンテビデオでは、当学園出身の職員が中核となってウルグアイ希望自閉症児教育財団が設立された。
- SDGsへの取り組み