登録団体詳細
東京大学大学院 健康と「人間の安全保障」プロジェクト
団体情報
- 団体名
- 東京大学大学院 健康と「人間の安全保障」プロジェクト
- 団体種別
- 大学・学校法人
- 所在地
- 東京都
- 設立年月
- 2014/ 04
- 設立目的・事業内容
- 【設立目的】 「人間の安全保障」は、日本政府が外交の柱の一つとして位置付けているものであり、国連などでもその概念について、長年にわたって検討が続けられている。しかし、未だ包括的な合意が達成されているとは言いがたく、国際社会の中で確かな地位を占めるに至っていない。この原因は、「人間の安全保障」が広い分野をカバーするために、「曖昧である」とか「焦点が定まらない」といった批判を受けていること、そして「人権」のように各国間での対立を内包する部分を含んでいること、の二点を指摘することができる。このような現状の中で、「人間の安全保障」を真に「使える」概念として鍛えあげるために、ガイドラインやインディケーターを定める作業が進んでいるが、その際に「保健」分野は、Entry Point として高い価値を有する。それは、以下の理由による。 1.「健康」は人類にとって普遍的な価値を有するものであり、共通理解を得られる分野である。 2.感染症の急激な蔓延などの際に緊急性を有する分野である。 3.マクロ統計的な解析が可能な分野であり、成果を客観的に判定することが可能である。 このような分野の検討をとおして、「人間の安全保障」概念をより精密に定位し、その有効性を確認することができると考える。また反対に、現場における保健課題を「人間の安全保障」という枠組みに当てはめることにも大きな意味があると考える。現場において「健康・保健」に従事する人々の間では、医学的なアプローチのみならず、インフラ整備・教育普及・公共機関のガバナンス改善など、複数分野の協調が必要であるとの認識が共有され、「健康・保健」分野への越境がしばしば行われている。このような分野間の協調は「人間の安全保障」の基本的な考え方である。以上のような理由から、「人間の安全保障」と「健康・保健」をひとつのテーブルの上に載せて議論することは極めて生産的な作業であり、本プロジェクトを展開するに至ったものである。 【事業内容】 本プロジェクトでは、「保健分野実務者 連続ワークショップ」を開催し、国内外を問わず保健分野の職務に携わる社会人、保健分野に関心を抱く学生や一般の方々を対象として参加者を募り、毎回、発表者が提示したテーマに基づくディスカッションを参加者全員で行っている。参加者はワークショップを通じて得た、情報・ひらめき・人脈を自身のフィールドに持ち帰り、実務や研究における新たなアイディアの創出や問題解決に活かす。
- 活動分野
- 貧困削減、農業開発/農村開発、保健医療、平和構築、援助アプローチ/戦略/手法
- 活動国
- 日本
- 活動実績(国内)
- 過去6回にわたり、「保健分野実務者 連続セミナー」を開催。 【第1回】 日時:2014年5月31日(土) 発表者: 木村 秀雄 教授(東京大学 大学院総合文化研究科、HHSP代表) 神馬 征峰 教授(東京大学 大学院医学系研究科 国際地域保健学) 【第2回】 日時:2014年7月12 日(土) 発表者: 浦上 綾子さん(日本ユニセフ協会 広報室) 平岡 久和さん(国際協力機構 人間開発部 保健第四課) 【第3回】 日時:2015年4月4 日(土) 発表者:木村 秀雄 教授(東京大学 大学院総合文化研究科、HHSP代表) 【第4回】 日時:2015年5月16 日(土) 発表者:斎藤 之弥さん(日本赤十字社 国際部) 松山 勇樹さん(日本赤十字社 血液事業本部 献血推進課) 【第5回】 日時:2015年7月11 日(土) 発表者:近藤 哲生さん(UNDP駐日代表、東京大学大学院非常勤講師:国際保健政策学) 【第6回】 日時:2015年9月12 日(土) 発表者:鈴木 智子さん(日本国際交流センター シニア・プログラム・オフィサー)
- 活動実績(海外)
- SDGsへの取り組み