国際協力業界を知る・理解する
国際協力における「課題」とは
開発途上国は貧困や紛争の他にも、様々な課題を抱えています。
これから国際協力に関わりたいと漠然と考えている方、今の自分の技術スキルが活かせる国際協力への関わり方について知りたい方は、まずは開発途上国にどのような問題があるのかを改めて確認してみることをお勧めします。
JICAでは、これら様々な課題を、分野別に下記のように区分しており、世界情勢に応じて適宜見直しを行っています。なお、PARTNERにおいては、JICA分類の課題に基づいて求人情報を含む情報提供を行っています。
開発途上国が抱える課題
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教育
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開発途上国の抱える主な課題
世界には、貧困を理由に小学校に行くことのできない子どもが数多くいます。また、人的資源の不足は、産業振興の負の影響を与えています。
- 関連情報
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詳細はこちら(JICA HPへ)
主なJICA取り組み(教育)はこちら(ODA見える化サイト)
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保健医療
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国では、適切な保健医療サービスを受けられず、多くの人々の命が失われています。
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水資源・防災
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国では、安全な飲み水を確保できない人々が数多くいます。また、昨今世界の災害件数は急激に増加しており、災害による経済被害の増加、貧困問題の深刻化を招いています。
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ガバナンス
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国の多くは、紛争や不正・腐敗・汚職という 問題を抱えていますが、解決されない背景に法整備の遅れ・行政機能の未成熟が挙げられます。
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平和構築
- 開発途上国の抱える主な課題
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近年、世界で勃発している紛争のほとんどが開発途上国での国内紛争です。紛争により、インフラだけでなく、社会の絆も破壊されています。
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社会保障
- 開発途上国の抱える主な課題
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近年、開発途上国においても、産業化や都市化による地域社会のつながりの希薄化、人口の高齢化、貧富の差の拡大が進んでいます。
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運輸交通
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国では、道路、鉄道、港湾、空港などの運輸交通インフラの整備が遅れているために経済発展が進まず、貧困の大きな要因となっています。
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情報通信技術
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国の多くは、情報通信技術(ICT)の普及が遅れています。途上国内においても、整備の差が情報格差となり、そのまま経済格差となって、さらに格差が拡大していくという構図が発生しています。
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資源・エネルギー
- 開発途上国の抱える主な課題
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資源・エネルギーは、開発途上国にとりリスクであり、チャンスでもあります。安価で安定した資源・エネルギーの確保は開発途上国の産業高度化の鍵を握り、資源を保有する開発途上国ではその利用と管理のあり方が、当該国の成長発展の道筋を大きく左右します。
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経済政策
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国では経済基盤が弱く、経済運営が不安定な場合が多いのが実情です。また、財政収支の適切なコントロール、その国の開発課題における適切な予算配分、計画の効率的な実施、といった公共財政管理は十分に行われていない状況です。
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民間セクター開発
- 開発途上国の抱える主な課題
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民間企業や地場産業の成長と拡大は、開発途上国の産業の多様化や競争力強化を図るうえで欠かせません。ダイナミックかつ包括的な視点で民間の活力を引き出すことで、雇用機会を拡大し、貧困削減に貢献することが開発途上国の政府に求められています。
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農業開発/農村開発
- 開発途上国の抱える主な課題
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開発途上国の多くは、農業従事者が人口の過半数を占め、貧困層の4分の3が農村部に居住しています。また、政府の計画実行・能力の不足、農業インフラの未整備、生産技術の低さ、流通面の未整備などから国民の食料安全保障が脅かされています。
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自然環境保全
- 開発途上国の抱える主な課題
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世界では、資源の大量消費や大規模開発の結果、森林や湿地の減少、土壌劣化など自然環境の破壊が急速に進んでいます。特に、開発途上国では、人々が貧困のために自然環境を破壊し、そのことがますます貧困を深刻化していくという環境の劣化と貧困の悪循環が起きています。
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水産
- 開発途上国の抱える主な課題
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近年の過剰な漁獲や環境破壊による水産資源の減少は、世界的に深刻な問題となっています。特に開発途上国においては、漁民に資源を管理するという考え方が十分に浸透していない、目の前の利益を優先するなどの傾向から、漁業活動を適切に管理することが困難となっています。
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ジェンダーと開発
- 開発途上国の抱える主な課題
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社会における固定的な男性と女性の役割や責任は、その地域の人々の価値観、文化、伝統、慣習などによって無意識のうちに規定されていることが多く、各種政策や制度、組織などもその影響を受けています。
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都市開発・地域開発
- 開発途上国の抱える主な課題
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都市の成長は、国の経済発展を支えるうえで欠かせません。しかし、開発途上国の都市では、職を求め流入する人口を受け入れる住宅やインフラ、雇用制度の整備が追いつかず、多くの人々が、劣悪な居住環境、不安定な収入での生活を強いられています。また、交通渋滞や環境汚染、治安の悪化など、都市問題は年々複雑・深刻化しています。
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貧困削減
- 開発途上国の抱える主な課題
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1日1.25ドル未満で生活する貧困層の数は、世界で12億人と推定されています。貧困は、病気や失業、教育機会の不足、社会的差別といった問題と影響しあい、ひとたび悪循環に陥ると、脱却が困難となります。
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環境管理
- 開発途上国の抱える主な課題
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人々の健康や生活環境に悪影響をおよぼす大気汚染や水質汚濁、廃棄物問題などの環境問題が、先進国・開発途上国を問わず、世界各国で顕在化しています。
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教育
課題対応のアプローチ
- 援助アプローチ
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「効果的な援助の在り方の発信」や「開発(事業)効果のスケールアップ」を目的として、JICAでは他の開発援助機関とのパートナーシップを積極的に促進しています。
- 市民参加
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JICAでは市民参加型の国際協力を推進しています。市民、NGO、自治体、大学等による国際協力活動への参加を支援し、さまざまな形で連携しています。
詳細はこちら(JICAナレッジサイトへ)
- 日本語教育
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開発途上国の中等教育機関、高等教育機関、公開講座などに日本語教育ボランティアを派遣し、現地の学習者に日本語を教えるとともに、現地日本語教師の育成の手助けなども行います。
- 評価
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JICAでは、事業の実施前から後にわたり一貫して事業評価を行っています。評価を活かした事業の更なる改善と開発援助の効果発現を目指すとともに、評価の改善と強化に取り組んでいます。
詳細はこちら(JICAナレッジサイトへ)
なお、ご自身の有するスキルを活かせる分野課題を知りたい方、それ以外でも各分野課題に含まれる、より具体的な協力内容を知りたい方は こちらをご参照ください